サステナビリティとは?意味・経営におけるメリットまで解説!多角的に取組む企業事例も

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レジ袋有料化に伴いエコバッグの利用が定着したり、環境に配慮したサステナブル商品の需要が高まったりするなど、消費者にとって「サステナビリティ」が身近なものになりつつあります。

また企業にとって、サステナビリティへの取組みは社会における信頼度や自社の事業継続性にも関わる重要なミッションとなっています。

持続可能性という言葉では捉えきれない、概念の意味や企業におけるメリット、各社の事例について紹介します。

サステナビリティの概念と経営に求められるもの

サステナビリティが指す意味と、企業に期待される役割を理解し、さらにSDGsCSRとの関わりについて認識すると、全体像が掴みやすくなります。

サステナビリティが意味する「持続可能性」とは

「Sustainability(サステナビリティ)」はSustain(持続する)とAble(できる)を組み合わせた言葉で、直訳すると「持続可能性」です。

将来にわたり長期的な視点で、経済、環境、社会においてバランスを考え、世界を持続的な状態にしていくことを目指す概念です。

具体的には、「環境(Environment)」「社会(Social)」「経済(Governence)」の3つの軸について、以下のような課題に向けた取組みが該当します。

環境:温室効果ガスや森林伐採、海洋汚染、生物多様性など既存の自然環境を保護する
社会:ジェンダー、教育、難民、健康
経済:貧困、フェアトレード、社会保障、労働環境

なお、企業価値を収益だけでなく、環境、社会、企業統治の観点で評価し、投資する手法を「ESG投資」と言います。最近では、ESGに取り組む企業に投資する投資信託やETF、金融証券やクラウドファンディングなどが増加し、ESG投資に拍車をかけています。

国際的なガイドライン「GRIスタンダード」

企業によるサステナビリティへの取組みは、パフォーマンスを報告し透明性と説明責任を果たす必要がありますが、そのガイドラインとして普及しているのが「GRIスタンダード」です。

社会、環境、経済から38テーマが挙げられています。

環境:エネルギー、原材料、大気への排出、生物多様性、サプライヤーの環境評価など
社会:雇用、労使関係、被差別、強制労働、地域コミュニティ、公共政策、顧客の安全衛生など
経済:経済パフォーマンス、地域経済での存在感、調達慣行、反競争的行為など

世界の大手企業上位250社の7割以上が、サステナビリティ報告書、CSR報告書、ESGレポート等をGRIスタンダードを利用して発行しており、非財務情報の標準化につながることが期待されています。

<参照>
GRI Standards Japanese Translations
GRI:Global Reporting Initiative(グローバル・レポーティング・イニシアティブ)・GRIスタンダードについて | 国際開発センター(IDCJ)SDGs室

企業におけるサステナビリティ、CSRとの違い

企業活動は環境や社会、経済の問題と密接に関係しており、これらの観点で長期的な企業戦略を立てていく取組みが求められています。これを「コーポレートサステナビリティ」と呼びます。

たとえば生態系を崩す影響があると理解しているにもかかわらず漁業活動を続ける、枯渇することが予測されるエネルギーを大量消費する、といった事業は、地球環境より事業繁栄を優先しておりサステナビリティに反することになります。また、責任を果たす範囲はステークホルダーだけでなく、政府や知自体、団体や個人まで含まれます。

一方CSRは「企業の社会的責任」を表し、顧客、従業員、取引先、投資家、その他ステークホルダーからの要求に応え説明責任を果たすことであり、サステナビリティとは範囲が異なります。

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SDGsは将来的なサステナビリティ実現のための中途目標

似たような意味合いを持つ「SDGs」は、持続可能な世界を目指すというゴールは一致していますが、2030年までに達成すべき具体的な国際目標を掲げるものです。

17の目標と169のターゲットで構成され、世界各地域の達成状況も公開しています。

SDGsの目標を達成することは、サステナビリティ実現につながります。

<参照>Sustainable Development Report 2020 - Sustainable Development Report

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ility-2">サステナビリティ経営がもたらすメリット

サステナビリティへの取組みは、社会や地球環境への好影響だけでなく、取り組む企業自体にもメリットがあります。

企業ブランドの価値向上

環境保全や人権、社会問題の解決に貢献する経営を進めることで、ステークホルダーから信頼を獲得でき、結果的に企業価値や事業継続性の向上につながります。

例えば、環境に配慮した材質の商品を開発したり、貧困問題を解決するビジネスモデルを開拓するなどサステナブルに配慮した事業は、企業ブランドの印象を良くし、出資にもつながるでしょう。

新技術や新規事業領域へ拡大の可能性

サステナビリティに配慮した事業を進める過程で、利益のみを考えた事業では発想しなかったイノベーションに辿りつく可能性があります。

たとえば工場の二酸化炭素排出量を減らす取組みを推進する中で、次世代のスタンダードとなる新技術を生み出したり、貧困や飢餓といった社会問題を解決する活動でソーシャルビジネスの事業領域を開拓したりというケースが考えられます。

このような取り組みを通じて、事業拡大に結びつくかもしれません。

従業員満足度が向上し優秀人材を確保

従業員が働きやすい環境を目指すことで、従業員満足度の向上につながるのはもちろん、社会課題や環境に取り組む企業で働くことが、やりがいや幸福度を向上させます。

優秀人材が企業を選ぶ際、サステナビリティ活動を実践しているかが判断軸になることもあるため、人材確保にも効果的です。

ility-3">サステナビリティ活動に取り組む企業の事例3選

イオントヨタ、リクシルを始め、日本の大手各社がサステナビリティ活動について大々的に掲げています。また、エマ・ワトソンやヴィクトリア・ベッカム、日本ではローラ、柴咲コウなどがファッションにおけるサステナビリティ活動を自ら実践するなど、影響力のある企業や人物により全世界で潮流が高まっています。

ここでは、大手企業の具体事例を3つ紹介します。

事例1. 水の使用量最大96%削減など(ユニクロ)

環境に負荷の少ないジーンズ制作を目指し、従来の生産プロセスを見直した結果、使用する水の量を最大96%削減を可能としました。

環境に優しく、上質で長く着られる服でエコに貢献しているほか、世界の難民に対し、衣類の供給や、店舗スタッフとして採用するなど雇用支援も進めています。

また、女性ワーカーのキャリアアップ支援やLGBTQ+への制度を充足するなど、社内外において精力的に取り組んでいます。

<参照>サステナビリティレポート│地球にやさしい服の図鑑

事例2. フェアトレードで生産先の労働環境課題を解決(スターバックス)

調達、環境、コミュニティ、文化の各分野でサステナビリティに取り組む同社ですが、調達においては、生産者や生産地域に対し適正な条件で取引することを遵守し、生産先の労働環境を守るエシカル調達を実践しています。

また商品提供における廃棄物削減のため、3Rへ積極的に取り組んでいます。紙カップからプラスチックでの提供に変更したり、使わなくなったプラスチック製タンブラーを回収し代わりに割引サービスを実施するなど、環境負荷を低減する施策を次々に推進しています。

事例3. 地域密着型の社会活動(マクドナルド)

同社では、事業以外の分野で大規模な社会活動が顕著です。

たとえば、闘病中の子どもが家族と過ごせる滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」を全国に展開したり、子供をトラブルから守る安全笛を各地域の小学校に配布するなど地域に根差した取り組みに尽力しています。

また、大学や農林水産省と連携し、未来に向けた食品安全専門人材の育成をサポートしています。

<参照>始まった食品事業者の取組:日本マクドナルド株式会社:農林水産省

ility-4">サステナビリティの重要性を理解し長期的取り組みを推進

サステナビリティ経営はあらゆるプロジェクトや活動で意識するだけでなく、自社における社会貢献や環境保全や経済活動の活性化について、具体的な取組みとして社内外に公表することも大切です。

リーダーとなる経営者や推進部門が意義や重要性を深く理解することから始め、社内啓蒙により全社で同じ方向性を向いて推し進めていくことが長期的な効果を生み出すでしょう。

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