Google検索やGoogleマップで地図情報と一緒に表示される画像で、その場所を360度見渡せたり、通りや店内を歩いているような体験を味わえるものがあります。
このような画像を掲載できるサービスがGoogleのストリートビューです。
静止画像ではわかりづらい周辺エリアの様子やルートなどが把握しやすくなり、訪問経験がない店舗でも内部の雰囲気がわかるため安心感があります。
自店のストリートビューを作成するには、ストリートビュー撮影サービスを利用する方法とストリートビューを自ら撮影する方法があります。
ストリートビュー撮影サービスの相場は3万円から10万円となっており、高画質なストリートビューを撮影してもらえます。
ストリートビューは店舗の印象や集客を左右する有効なツールのため、撮影方法やコスト、掲載のメリットなどを理解して、掲載を検討すると良いでしょう。
関連記事
Googleストリートビューにモザイクをかける手順を解説
必要な撮影ポイント数とサービスの料金相場
360度パノラマ画像や屋内で鮮明な画像を撮影するためには、機材の性能や技術が高いに越したことはありません。
まず、撮影や加工をストリートビュー撮影サービスに委託する際の相場や、撮影位置の目安について解説します。
最低でも3ポイントの撮影ポイントが必要
ストリートビューでは全方向のパノラマ写真を準備し、つなぎ合わせることで、360度途切れなく空間を見せられるようになります。このため、目安となる撮影位置の箇所数=撮影ポイント数があります。
撮影ポイント数は多い程良い、というわけではなく、店舗の規模に応じて適切な数にします。個人経営などの小規模店舗であれば3~5ポイント、個室を保有する中規模店舗であれば8ポイント前後、2階がある施設などは15ポイント前後が良いでしょう。
また、店舗の規模に関係なく、入口ドア3m手前の撮影ポイント、入口ドア手前1mの撮影ポイント、入口ドア入って1mの撮影ポイントの3か所はGoogleの推奨箇所となり撮影が必要です。
撮影サービスの料金相場は3万円から10万円程度
撮影をストリートビュー撮影サービスに委託する場合、委託先や撮影ポイント数、サービス内容などの条件によって金額は異なりますが、数万円から10数万円が相場です。以下に料金体系の例を記載します。
- 業者A 1~3ポイント 3万円 4~7ポイント 4万円 8~11ポイントまで 5万円
- 業者B 1~10ポイント 5万円 11~30ポイント 10万円
- 業者C 基本料金 3万5千円 11~30ポイント 10万円 以降1ポイント追加ごとに3,500円
自店舗の広さや間取りを考慮し、いくつの掲載ポイントが必要なのかを確認した上で最適なプランを選択します。また、ユーザーに何を見せたいかなどの希望を代理店に伝え、魅力が最大限に伝わる撮影を依頼することが大切です。
Google認定フォトグラファーとは
ストリートビューの360度写真をGoogleマップ上に公開できる、Google認定フォトグラファーという資格があります。
Googleが定める条件にもとづき、360度写真を50枚公開し承認を得たフォトグラファーで、 Google マップのストリートビューサイトから探すことができます。
外部への委託を考えるのであれば、代理店に依頼する方法と合わせて、認定フォトグラファーへの依頼も選択肢の1つとして検討すると良いでしょう。
<参照>
ストリートビュー:認定フォトグラファーの写真でユーザーの目を引く
Googleストリートビューを自作する場合の費用、クオリティは
外部に頼まず、撮影から公開まで内製で対応することも可能です。外注した場合と比較して、機器の購入が必要だったり、品質維持に注意するなど気を付けるポイントがあるため解説します。
自作の場合、自分で三脚とカメラを用意する必要がある
ストリートビューを撮影するためには、360度撮影が可能なカメラと、カメラを固定する三脚、撮影した写真をGoogleストリートビューアプリで編集するために必要なスマートフォンを用意します。このため、カメラはストリートビューのアプリに対応しているものを選びます。
価格は2万円から数十万円と幅がありますが、費用を抑えたいのであればレンタルでも構いません。ストリートビュー以外の用途があるか、撮影頻度などを加味して選択します。
自作のストリートビューと外注のストリートビュー。クオリティの違いは?
自作の場合と、認定フォトグラファーに委託した場合では、ユーザーが参照した際の可動範囲が異なります。自作の場合は、撮影地点を中心に360度見渡せるのに対し、認定フォトグラファーによる撮影では、前後左右に移動しながら360度見渡せるためリアリティが高くなります。自作でこのような動き回れる画像を作る場合は画像をつなぎ合わせる作業が発生し、更にGoogleによる審査を受ける必要があります。
機材についても、認定フォトグラファーの方が高画質、高機能のものが多く、画質がより鮮明です。
Googleストリートビューを導入する4つのメリット
Googleストリートビューを使い奥行きある画像を掲載することで、ユーザーは店舗内部や周辺をイメージしやすくなりますが、店舗側にはどのようなメリットが見込めるかについて4つ紹介します。
1. ローカルSEO対策になる
お店や施設を検索する際、Google検索やGoogleマップを使うユーザーが多い中、ストリートビューを掲載することは集客強化につながります。
Googleの調査によれば、写真やバーチャルツアーが公開されている場合、公開されていない場合と比べてユーザーの興味を引く可能性が2倍になるという結果が出ています。また、場所に関する検索で、平均4割の人が実際に店舗を訪問しています。
このような数値結果からも、Googleストリートビューの導入は、新規顧客の来店を促進するための得策といえます。
関連記事
ストリートビューが見られないときの対処法|動作環境・Google不具合の確認
2. 維持費がかからない
Googleストリートビューを作成するには、自前であれば機材の準備や稼働時間、外部に委託する場合は撮影料などコストがかかりますが、掲載後に維持費は一切発生しません。
一度公開すれば、掲載されている限りコストゼロで半永久的に集客できるため、コストパフォーマンスに優れたローカルSEO施策です。
3. 顧客にイメージを伝えやすい
ユーザーにとって、店舗の所在エリアや店舗内の空間をイメージしやすいことは、店舗側のメリットでもあります。
ただ情報を参照するだけより、奥行きある画像を見て、操作ができることは、ユーザーの探求心も掻き立てられ、興味を惹きつける効果があります。
その場にいるかのような体験をすることで記憶にも刻みやすく、強い集客効果が得られます。
4. 公式サイトやブログに埋め込み可能
Googleストリートビューは、公式サイトやブログなど、他サイトにコンテンツとして埋め込むことが可能です。
手間やコストをかけて作成した360度画像を、無駄にすることなく有効活用できます。
サイト内の他の情報と合わせて掲載し、画像の参照率を上げたり、サイトを訪れた人が店舗のイメージを掴んだ状態のまま来店予約や問い合わせフォームなどにつなげる構成にするなど、使い方によって顧客をうまく誘導できます。
関連記事
Googleストリートビューの埋め込み方法|外部サイトに表示して見込み客にアピール
各店舗に適したGoogleストリートビューの導入を
集客に大きく貢献するGoogleストリートビューですが、撮影の仕方や画像のクオリティで、店舗の魅力を増長させることも可能です。また、実際に参照するユーザーの視点に立ち、操作性や映るものの選定など細部にこだわって作成し、満足度の高いビュー画像を作るとストレスなく見てもらえるでしょう。
完成をイメージしながら、店舗の規模や予算に応じて代理店や機器を選定することが重要です。口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
※『口コミアカデミー 』にご登録いただくと、レポートの全容を無料でご確認いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】