サンタ「安全のため早めの買い物を」世界のコロナ関連クリスマス広告7選:2020年ならではのプロモーション事例

欧米諸国を中心に新型コロナウイルスの流行が続くなか、小売業をはじめとする企業はさまざまな工夫を凝らした特色あるクリスマス商戦用広告を公開しています。

欧米諸国においてクリスマスは家族と過ごす大切な祝日とされており、加えて今年は新型コロナウイルスの影響で家族と会えない人々も多く生まれてしまいました。

そのため、今年のクリスマス商戦用広告にはあたたかい気持ちになれるようなものが多く見られます。

今回は、イギリス、アイルランド、アメリカそして台湾の企業や団体、政府機関が公開した2020年のクリスマス商戦用広告を7つ紹介します。

関連記事
海外のコロナ関連広告事例まとめ 中国・台湾・欧米編
Googleが提唱する4段階別アフターコロナのデジタルマーケティング攻略法
コロナウイルスをどのくらい「脅威」と感じる?世界8カ国の意識調査

世界のコロナ関連クリスマス広告7選

イギリス、アイルランド、アメリカそして台湾の企業や団体、政府機関が打ち出した、新型コロナウイルス関連のクリスマス広告を全7件紹介します。

1. イギリス小売共同事業体:今年は早めの買い物を

イギリス小売共同事業体(British Retail Consortium)と広告代理店のファイブ・バイ・ファイブ(Five by Five)は、サンタクロース自ら早めの買い物を呼びかけるラジオCMを放送しました。

CMでは、サンタクロースが「イギリスの皆さん、私は今年、安全に気を配りつつクリスマスに取り組みます。クリスマスを安全に迎えられるよう、皆さんには早めの買い物をお願いします。店員さん、宅配業者さん、倉庫職員さん、そしてほかの買い物客の方々の安全を考えてみてください。早めの買い物とプレゼントの梱包を済ませ、楽しいクリスマスを迎えてください。」と呼びかけています。

イギリスでは毎年クリスマスシーズンには、プレゼントの郵送などで物流が大きく混雑するため、早めの買い物で流通網の遅延やさまざまな業務の負担増加を防ぐとともに、安全に買い物できるようにしようというメッセージが込められています。

サンタクロース自らが新型コロナウイルス対策として早めの買い物を呼びかけることで、コミカルな光景のなかに、イギリス小売事業共同体が伝えたいメッセージをうまく組み込んでいるといえます。

「桜」「酒」でイギリス人の心を鷲掴み!日本の「春」が英国インバウンド市場誘致のキーポイント

イギリスは日本と同じ海に囲まれた島国であるため、イギリス人と日本人の気質が似ていると言われることがあります。日本人と似ている点や違う点などを知ることだけでなく、国民性や文化、歴史について理解を深めることはインバウンド対策に非常に重要です。この記事では、イギリス人の特徴、インバウンドを取り巻く環境、インバウンド対策について解説します。目次イギリス人の内面的な特徴プライドが高い礼儀に厳しいお酒が好きイギリス人のインバウンド状況データからみる訪日イギリス人の現状買い物の情報情報収集のツールイギリ...

2. John Lewis:小さな愛をあげよう

イギリスの百貨店「ジョン・ルイス(John Lewis)」は、毎年クリスマス商戦時期に視聴者の感動を呼ぶようなテレビCMを放映しています。

今年は、新型コロナウイルスのパンデミックのなかで「小さな愛をあげよう(Give A Little Love)」という題名のテレビCMを放映しました。

CMでは、優しい行いを受けた人が別の人に優しい行いを施してゆき、やがて最初に優しい行いを施した人のところへ優しさが伝わる様子を、9つの異なるアニメーションや実写のカットで描いています。

また、このCMには、クリスマスの買い物を済ませて幸せそうな老夫婦がふと隣の家に目をやると、隣の家で男性が一人、寂しそうな表情を浮かべている様を目にするシーンがあります。

そこで老夫婦は隣の家に出向くのではなく、家の窓から隣の家の窓へ筒を伸ばして隣の家に優しさを届けるという、コロナ禍ならではのソーシャルディスタンスを意識したシーンが組み込まれていることが特徴的です。

CMの最後には「小さな愛をあげよう(Give A Little Love)」「小さな愛が集まれば、大きな違いを生み出せる(Together We Can Make A Big Difference)」というメッセージが添えられ、新型コロナウイルスの流行に晒されている視聴者を励ます内容となっています。

3. TESCO:今年は「悪い子リスト」はありません

イギリスのスーパーマーケット「テスコ(TESCO)」も、新型コロナウイルスの情勢をふまえたテレビCMを放映しました。

CMでは「妹の髪をとんでもない髪型に切ってしまった」女の子、「トイレットペーパーを買いすぎた」人々、「手を洗うときに『ハッピーバースデー』を歌い忘れた」男性、「物理、数学、地理を子供に教え忘れた」母親、「『キャプテン・トム』に募金し忘れた」男性が続々と登場します。

いずれも都市封鎖で美容院に行けなかったこと、買い溜めがおきたこと、「ハッピーバースデー」の歌を歌う時間ほど長くしっかりと手を洗うことが奨励されたこと、学校が閉鎖されたこと、医療従事者への募金が募られたことなど、新型コロナウイルスの流行に関連した社会の動きが取り上げられているのが特徴です。

CMでは最後に「イギリスの皆さん、今年は欲しいものを全て得る権利があります。今年のテスコには『悪い子リスト』はありません。」と締めくくられています。

欧米諸国では「サンタクロースは『良い子リスト』と『悪い子リスト』を作り、『良い子リスト』に載っている日頃の行いの良い子にだけプレゼントを渡す」という言い伝えがあります。テスコではこの逸話を元に、今年は全員が頑張ったから全員が「良い子」であるというメッセージを伝えました。

4. SuperValu:本当に来てくれる?

アイルランドのスーパーマーケット「スーパーバリュー(SuperValu)」は、新型コロナウイルスが流行する最中にクリスマスの準備をする男の子に注目したテレビCMを放映しました。

CMでは「新型コロナウイルスの感染拡大により、さまざまな規制が生まれています。」という報道を聞いた男の子が「今年も本当に来てくれる?」と母親に尋ね、母親は「もちろん来てくれるわよ。」と答えます。

それでも不安な男の子は「ここで止まってください」と書いた手作りの標識を玄関先に掲げ、パイと牛乳を用意し、緊張しながら眠りにつきます。

その夜、物音で目が覚めた男の子が急いで玄関へ駆けていくと、そこにはクリスマスプレゼントを持ってきた祖父の姿があり、男の子は「おじいちゃん!来てくれると思った!」と叫んで駆け寄り、二人は抱擁してクリスマスを祝いました。

最後に「スーパーバリュー:私たちは信じています。(SuperValu: We Believe.)」というキャッチコピーで締めくくられます。

この広告は公開後4時間でTwitterにて5万回以上再生されたほか、Facebookでは何千回もシェアされるなど、消費者の心を掴み大きな反響を集めました。

ラグビーW杯で特需「ビール・キャンピングカー・包丁」欧米豪インバウンドに人気の日本商品

「ラグビーワールドカップ2019」に沸いた日本では、各地の試合会場周辺でのラグビー特需がありました。宿泊施設をはじめ、観戦前後に楽しむビールやお土産まで、さまざまな分野に好影響を与えています。今回はラグビーワールドカップ開催によるインバウンド動向の特徴をご紹介します。目次試合会場周辺のホテルはインバウンドで満室外国人サポーターによりビールの消費量も拡大キャンピングカーで各地をまわる観戦客も「和包丁」人気のお土産にまとめ:東京五輪の特需にも期待!地方でも万全の受け入れ態勢を試合会場周辺のホテ...

5. Kohl’s:心をこめて渡そう

アメリカの百貨店「コールズ(Kohl’s)」は、新型コロナウイルスの影響をふまえた心温まる物語のテレビCMを放映しました。

ある春の日、女の子が隣家に面した自分の部屋の窓に「こんにちは」と書いた紙を貼り、それに気付いた隣家の老婦人も部屋の窓に「こんにちは」と書いた紙を貼ることで、二人の文通が始まります。

女の子が「お友達になってくれますか」と貼ると老婦人は「喜んで」と貼り、続いて女の子が「好きな色は何ですか?」と貼ると、老婦人が「緑です。あなたは?」と貼りました。

しかし、女の子が「赤です。あなたのお名前は?」と貼ると、それっきり老婦人は姿を消してしまいます。

夏になり、秋になり、老婦人の現れない日々は続きます。そして冬になりクリスマスの朝、女の子が窓に目をやるとそこには老婦人の姿がありました。

老婦人は「欲しかったプレゼントはもらえましたか?」と書いた紙を貼り、それを見た女の子は笑顔で頷きました。

老婦人の手首にはバーコード付きのリストバンドが巻かれており、新型コロナウイルスなどの病気で半年間ずっと入院していたものと思われます。

そして女の子の欲しかったプレゼントとは、老婦人が帰ってきてくれることだったと推測できます。

映像は最後に「コールズ:心をこめて渡そう(Kohl’s: Give With All Your Heart)」と締めくくられます。

コロナでも堅調なインドネシア・アメリカ・中国のサーフィン需要:ビーチ解禁で盛り上がり倍増、感染防止策も

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、日本全国で非常に多くの海水浴場が、今夏の期間は営業をストップすると発表しています。当然海水浴場に併設される海の家も営業を停止し、シャワーなども使えなくなる場所が増えるのはもちろん、ライフセーバーが海水浴場に常駐することもないようです。完全な海水浴場の封鎖ではないものの、このように衛生面も安全面も確保されないとなると、事実上の封鎖と捉えてもおかしくはありません。その一方で、新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るうなか、他国は一体どういった対策や対応を取って...

6. Amazon:ショーは必ず開かれる

アメリカの大手EC企業「Amazon」では、「ショーは必ず開かれる(The Show Must Go On)」という題名のCMを公開しました。

CMでは、バレエを習っている女の子が主人公として登場します。

新型コロナウイルスの影響により、主人公が一生懸命練習したバレエの公演が取り消され、主人公は落ち込みます。

その様子を見た主人公の妹が、手作りの招待状を周囲の人々に配り、主人公のバレエを発表する機会を作ります。

招待状を受け取った人々はAmazonで懐中電灯を買い、マンションのそれぞれの部屋から中庭で踊る主人公に懐中電灯でスポットライトを当て、バレエを成功させました。

CMには新型コロナウイルスの感染が拡大するなかで、主人公がビデオ通話を繋いでほかの生徒と一緒に練習を続けるシーンも組み込まれており、新型コロナウイルスの流行下における人々の絆を描いた広告となっています。

7. 新北市クリスマスイルミネーション:必ずマスクを着用してね

台湾北部の新北市ではディズニーの協賛によりクリスマスイルミネーションを実施しています。

その開催を告知するCMは、一見普通のCMに見えますが、最後に「必ずマスクを着用してね!」と呼びかけられており、新型コロナウイルスの感染対策にも言及したCMとなっています。

上記の映像はCMのメイキングを取材したものですが、映像内でもマスクの着用を強調する場面がクローズアップされています。

台湾では、4月13日から12月22日に至るまで253日間にわたり国内感染者は確認されておらず、事実上新型コロナウイルスの封じ込めに成功していました。

しかし、12月22日にニュージーランド人の民間航空機機長から知人の台湾人女性に新型コロナウイルスが感染し、更なる国内感染者の発生が危惧されています。

そのため、以前にも増して多くの場所で感染対策が実施されており、公共交通機関や公共施設などではマスクの着用や体温の測定などが必要とされています。

台湾、国内旅行市場が3倍に:「防疫大国」から「観光大国」に向かう4つのトレンドとは

新型コロナウイルスの流行拡大で2020年訪日外客数が激減しており、6月16日に発表された観光白書には、訪日外国人客を2020年に4,000万人にするという政府の数値目標の記載がなくなりました。インバウンド産業を取り巻く環境が激変しているのは日本のみならず、日本にとって近い存在である台湾も同じ状況に直面しています。台湾政府が、新型コロナウイルスによるインバウンド市場の縮小を考慮し、2025年の訪台旅行客の目標値を1,600万人から1,300万人に下方修正し、観光業の生産額も1.2兆元(約4兆...

<参照>

・PREDEGE:サンタクロースからみなさんへ大事なお知らせ。英小売業界団体のユニークなラジオCM

・Ads of the World:Santa Has an Urgent Message for the British Public

・sky news:COVID-19: John Lewis launches Christmas advert inspired by kindness shown during pandemic

・WalesOnline:Watch: The 2020-themed Christmas advert from chain which is causing storm on social media

・Drapers:Coronavirus won’t stop Amazon’s Christmas advert

・THE STORM MEDIA:新冠肺炎》台灣連續200天無本土病例!境外移入確診案例仍頻傳

口コミコム - Googleマップからの来店を約2倍に

関連するオススメ記事

 

役にたったら
いいね!してください

この記事の筆者

口コミラボ編集部

口コミラボ編集部

口コミラボ編集部ではMEO対策、ローカルSEO対策、販売促進、店舗の口コミデータをもとにしたコンテンツなどを配信しています。