Instagramは若い女性に人気のSNSです。
若者コンサルティングチームのネオレアが2020年9月に行ったZ世代の情報収集方法についてのアンケートでは、「情報収集をするときにどの媒体を使用する割合が多いか」との質問に、中学生・高校生・大学生ではInstagramと回答した割合が3割前後と最も高くなりました。
この記事では、そんなInstagramの概要や活用のポイント、スーパー銭湯におけるInstagramの活用事例について紹介します。
Instagramとは
Instagramは10代から20代の若い女性を中心に人気のSNSです。会員登録さえすれば、無料で写真や動画の投稿や閲覧が楽しめます。
2019年3月時点でInstagramのユーザー数は約3300万人となっており、マーケティングツールとしてInstagramを利用する企業も増えてきています。
写真でつながるSNS
Instagramは写真や動画の投稿を通じてコミュニケーションをとりあうSNSです。魅力的な写真を投稿することが、多くの「いいね!」獲得につながります。
投稿には位置情報を設定できるため、写真内容に興味を持ったユーザーはその写真がどこで撮られたのか知ることができます。
また、TwitterやFacebookのように投稿の拡散(シェア)機能がないこともInstagramの特徴です。
企業がInstagramを活用する際には、魅力的な写真や動画を投稿することはもちろん、「#温泉」などの「ハッシュタグ機能」を使うことも必要となります。詳しくは次項で紹介します。
検索のカギはハッシュタグ
Instagramには「#スーパー銭湯」や「#温泉」といったかたちで、自社のサービスの種類を表す「ハッシュタグ」をつけている企業が多く存在します。
ハッシュタグでInstagram内の投稿を検索すると、同じハッシュタグの付いた投稿が一覧表示されます。2020年11月現在、「#スーパー銭湯」の投稿は約7.8万件、「#温泉」の投稿は約319万件と多くの投稿を閲覧することができます。
ユーザーは実際に訪れるスーパー銭湯や温泉を探す際、こうしたハッシュタグを使って検索します。
ハッシュタグを使えば、スーパー銭湯や温泉施設が運営する公式アカウントのほか、実際にスーパー銭湯を利用したユーザーの感想や写真、動画も閲覧できるためです。
ハッシュタグを使うことで、写真や動画を用いた生のユーザーの声を知ることができるのはInstagramの強みといえるでしょう。
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動画での魅力訴求も盛ん
Instagramでは、画像や動画を投稿してから24時間が経過すると見られなくなる「ストーリーズ機能」、15秒の短い動画を投稿できる「リール機能」など、一定の条件のもとでユーザーの視覚に訴えかけられる機能が多数存在します。
目的に応じてこれらの機能を活用することで、効果的に魅力をユーザーに伝えられるでしょう。
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Instagramを利用した集客のポイント
「インスタ映え」という言葉が使われていることからもわかるように、Instagramでは「写真映えする画像や動画」が注目を集めます。
しかし集客目的でInstagramを利用する際は、「インスタ映え」以外の工夫も必要です。
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1. ビジネスアカウントに設定
Instagramをビジネスアカウントに設定することで、「Instagramインサイト」をはじめ、ビジネスに便利な各種の機能が使えるようになります。
Instagramインサイトとは、アカウントにアクセスしたユーザーの情報を把握できる機能です。
投稿の閲覧回数を示すインプレッション数、ウェブサイトのクリック数のほか、フォロワーが100名を超えると、フォロワーの性別や年齢、利用地域、アクセスがあった時間帯も把握できるようになります。
Instagramをビジネスアカウントに設定すると、電話やメールなど、連絡先を登録できるほか、Instagramに広告出稿もできるようになります。
2. アピールポイントやコンセプトに合わせた写真を投稿
Instagramをビジネスアカウントに設定したあとは、ターゲットとする客層や、Instagramを通じて伝えたいアピールポイント、他店舗にはない自社ならではのコンセプトをはっきりさせ、投稿に反映していくことが重要です。
やみくもにInstagramに写真や動画を投稿するのではなく、前もって方向性を定めておくことで、店舗の雰囲気や特徴が伝わる投稿につながります。
3. ハッシュタグや位置情報機能を活用
1人でも多くのユーザーの目に留まる投稿にするためには、写真や動画にハッシュタグや位置情報を加えるとよいでしょう。
Instagramのユーザーの多くは、ハッシュタグの検索機能を利用しています。人気のあるハッシュタグや、スーパー銭湯にちなんだハッシュタグを投稿に付けることで、検索結果から流入したユーザーの獲得が見込めます。
ホテルや温泉施設では、訪問した顧客にオリジナルのハッシュタグをつけた投稿を依頼しています。こうした投稿は、プロモーションとして活用できるほか、投稿してくれた訪問客に自店舗のファンになってもらう足がかりにもなりえます。
ハッシュタグで魅力的なスーパー銭湯の写真を見つけたユーザーは、店舗がどこにあるのかということに興味を持つ可能性があります。投稿に位置情報も掲載することで、ユーザーはマップ上で店舗の位置を確認できるようになるため便利です。
スーパー銭湯のInstagram事例7選
集客のためにInstagramを積極的に活用している店舗のアカウントをチェックし、自店舗でも実行できそうな施策を参考にすることも有効です。
以下では、Instagramを活用して集客しているスーパー銭湯の事例を7つご紹介します。
1. 竜泉寺の湯:「今日は何の日」投稿で温泉をPR
Instagram:竜泉寺の湯による投稿
竜泉寺の湯は1989年に名古屋市守山区に開業し、日本における「スーパー銭湯」の発祥の地といわれている施設です。
オープン当時の温浴施設といえば、健康ランドや小さな銭湯が一般的でした。
しかし竜泉寺の湯では大型サウナ室なども備えながらリーズナブルな価格設定をしており、これがサウナの大衆化やスーパー銭湯の全国拡大につながったといわれています。
竜泉寺の湯のInstagramは、温泉の写真が高画質であることが特徴となっています。文章も季節や祝日などに合わせたものになっており、温泉の魅力を文章でも引き立てています。
2. スーパー銭湯やまの湯:イベントにちなんだお風呂で特別感を演出
Instagram:スーパー銭湯やまの湯による投稿
スーパー銭湯やまの湯は、茨城県の水戸市にあります。
Instagramでは独自のイベント情報などを発信しており、たとえば店内がハロウィン仕様に飾りつけされた画像や、地元のサッカーチームとコラボレーションした画像などが投稿されています。
期間限定イベントの投稿が多く、普段施設を利用している人はもちろん、行ったことのない人にも「このイベントに行ってみたい」と興味喚起しやすくなっています。
3. スパジアムジャポン:バラエティに富んだお風呂をPR
Instagram:スパジアムジャポンによる投稿
スパジアムジャポンは、東京都東久留米市の名水天然温泉・岩盤浴施設で、関東エリア最大級のスーパー銭湯となっています。
Instagramでは温泉に限らず施設内や食事についても投稿することで、サービスの豊富さが紹介されています。
たとえば食事の投稿では、施設内で提供しているピザやアイスクリームについて、食欲をそそられるような画像で投稿しています。
ほかにも、スパジアムジャポンの食事がテレビ番組に取り上げられた際には、その旨についても記載するほか、テレビ出演を記念した期間限定特別メニューを販売したり発信したりしています。
4. 湯けむりの庄:画像と文字の組み合わせでアピール
Instagram:湯けむりの庄による投稿
湯けむりの庄は、神奈川県川崎市に位置する、大人向けの高級日帰り温泉がコンセプトの施設です。
公式アプリやYouTubeチャンネルなど、インターネットを用いて多くの情報を発信しており、SNSの運用に慣れているスーパー銭湯の例であるといえます。
Instagramでは、伝えたいことを画像内のテキストでも記しています。テキストで補足がなされているため、画像を見ただけで何の投稿かわかるようになっています。
5. 潮芦屋水春:バリエーションに富んだ投稿内容
Instagram:潮芦屋水春による投稿
潮芦屋水春は兵庫県芦屋市に位置する、芦屋マリーナを望むラグジュアリーな日帰り温泉施設です。
Instagramでは、投稿内に関連のハッシュタグを用いる、イベント関連の告知をする、スタッフの写真を載せるなど、バリエーションに富んだ内容を投稿しています。
また最近では新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、施設館内で積極的に消毒を行なっていることも発信されています。感染を心配するユーザーにも寄り添った投稿だといえます。
6. 東京銭湯:銭湯の懐かしさと現代的な洒落っ気の融合
Instagram:東京銭湯による投稿
東京銭湯は、都内にあるさまざまな銭湯を紹介しているアカウントです。銭湯の写真を、どこか懐かしさを感じさせつつも、おしゃれに投稿していることが特徴です。
各地の銭湯をおしゃれな写真に収め、その大多数に位置情報もつけて投稿しているため、東京銭湯のInstagramを見て「ここに行ってみたい」と感じたユーザーは、位置情報から目当ての銭湯にたどり着くことができます。
そして外国人にもわかるように、投稿文に英語を併記している点も特徴です。日本語と英語で発信することで、銭湯という日本ならではの文化を国内外に伝える工夫を凝らしています。
7. おふろcafé 湯守座:ターゲットとコンセプトの確立
Instagram:おふろcafé 湯守座による投稿
四日市温泉 おふろcafé 湯守座は、お風呂をカフェ感覚で楽しめる新しいスタイルの温浴施設です。主に若い女性向けの施設となっており、コンセプトとターゲットが明確です。
Instagramでは実際に施設を楽しんでいる人の写真を投稿しており、ユーザーが「もし自分が訪れたらどうなるか」といったイメージを膨らませるのに一役買っています。
事例を参考にInstagramの運用を
この記事では、スーパー銭湯に関する7つのInstagram活用事例を紹介しました。
各アカウントにおいて、ハッシュタグや位置情報を使う、館内での新情報や期間限定イベントは逃さず発信するなど、それぞれ異なった工夫が見られました。
ユーザーに伝えたい情報や、Instagramでどのような雰囲気を表したいかをはっきりさせることが重要です。
スーパー銭湯でInstagramの運用を始めようと考えている場合は、事例を参考に、どのような情報をどのように発信するかを考えておくことで、Instagramを通じた今後の集客に良い変化を生み出せるでしょう。
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