ラーメンは日本の国民食と言えるほど身近な食べ物で、様々な食材の組み合わせにより味は無限に広がりその奥深さがまた多くのファンを魅了します。
自分だけのラーメンを追求するためにラーメン店を開業する人も多く、各地にラーメン激戦区と呼ばれる地域が存在すます。
ラーメン店の開業準備には、
- 資金額
- 資格
- 立地の選定
など、準備内容は多岐にわたります。
まずは、最低限必要な準備やおおまかな流れについて理解しておくと、開業前の準備に取りかかる際にもスムーズに進められるでしょう。
この記事では、ラーメン屋の開業準備、必要な資金や資格、メニューや価格設定について解説します。
成功するためには念入りな準備が必要
ラーメン屋を開業して成功するためには、開業前の念入りな準備が必要不可欠です。
事業計画書の作成にはじまり、
- 競合調査
- 資金調達
- 店舗物件の契約
- オープニングスタッフの雇用
- コンセプトやメニューの考案
- 仕入れ先の確保
- 販促ツールの導入
など、やるべきことは決して少なくありません。
しかし、これらの下準備をないがしろにしてしまうと開業後に思わぬトラブルに陥ってしまう可能性があるため、1つ1つ念入りに進めていく必要があります。
まずは経験を積む
実際に店舗で従業員として働くことは、開業するにあたり貴重な経験となります。
ラーメンの作り方や仕込みの流れ、客単価、回転率を知れるだけでなく、働く中で経営ノウハウに触れられる部分もあるでしょう。
さらに、経営者として従業員を統率する立場になる際に、現場レベルでの経験は従業員の苦労や希望を把握することにもつながります。
また、顧客としてラーメンを好きであることと、ラーメン作りやラーメン店経営を生業にできることは同じではありません。
実際に店舗で働く上でラーメン店の店員としての資質や適性を自己分析することも可能となるでしょう。
コンセプトづくり
ラーメン屋に限った話ではありませんが、店舗を開くにあたって店舗のコンセプトを決める必要があります。
もちろん他店の良い部分を取り入れていくことも大切ですが、最終的な決め手となるのは独自のメニューやサービスです。
特にラーメン店のような、競合が多い業界においてはメニューやサービスでどれだけ差別化を図れるかが店舗運営の明暗を分けると言っても過言ではありません。
メニューだけでなく店内の内装や外装などにもコンセプトを反映していくと店舗独自のこだわりを顧客に感じてもらえる店舗づくりにつながるでしょう。
立地決めが命運を分ける?
開業の際にポイントとなるのが店舗の立地です。
立地を決める上ではそれぞれの街の特性や雰囲気、最寄り駅、住民層、人や車の流れなど、さまざまな要素を総合的に把握しておくと良いでしょう。
例えば、ベッドタウンでの平日は早朝と夕方以降の通勤・通学時間帯に人通りが多く、オフィス街では平日の昼休憩時に人通りが多くなります。
ランチタイム営業に力を入れていきたいのであればオフィス街、夜営業であれば郊外のベッドタウンや繁華街などと、街の特性に合わせたコンセプトの店舗を開業すると集客につながりやすいでしょう。
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開業に必要な資格・申請
ラーメン屋を開業する際の準備は資金を貯めて店舗を用意するだけではありません。
飲食店を営業する上で必要な資格にはさまざまなものがあり、中でも営業許可や食品衛生責任者の資格は必須です。
また、その他にも店舗の規模に応じて必要となる資格などもあるため、よく確認しておきましょう。
以下では、開業に必要な資格や申請について解説します。
飲食店営業許可
ラーメン屋を運営するには飲食店営業許可を取得する必要があります。
飲食店営業許可は保健所で取得でき、申請の際には店舗の見取り図や食品衛生責任者手帳を持参します。
また、申請には手数料がかかりますが、手数料の額は管轄地域によって異なるため、事前に確認しておくとスムーズに手続きを進められるでしょう。
飲食店営業許可やその他の申請についてわからないことがあれば、行政書士法人にサポートを依頼することも可能です。
食品衛生責任者の資格
食品衛生責任者の資格は食品を扱う店舗を運営する場合には、必ず必要となる資格です。
営業許可を受ける店舗には、それぞれの施設に1名以上の食品衛生責任者を置くことが義務付けられています。
食品衛生責任者の資格を取得するには食品衛生講習会を受講する必要がありますが、栄養士や調理師、製菓衛生師などの有資格者は、講習会の受講を免除されます。
食品衛生責任者とよく似た資格に食品衛生管理者がありますが、ラーメン屋を開業する際に必要なのは食品衛生責任者の資格であるため、混同しないよう注意しましょう。
その他
その他には、30名以上の顧客を収容できる店舗であれば防火管理者の資格を取得する必要があります。
個人事業として開業するのであれば別途開業届が必要となる点も忘れないようにしましょう。
また、青色申告承認申請書があれば、青色申告特別控除が受けられたり、3年間赤字の繰越しが認められたり、親族への給与を経費計上できるなどのメリットがあります。
開業資金はどれくらい必要か?
開業に際して必要な準備や資格、申請については前述の通りですが、ラーメン屋を開業する場合、具体的にはどの程度の開業資金が必要となるのでしょうか。
以下では、開業資金や運転資金について解説します。
開業資金の相場
飲食業界の中でもラーメン屋は比較的開業資金が安価におさえられる傾向にあります。
しかし、最低でも物件の契約から内装工事、厨房機器、設備、備品などを揃えるには最低でも1,000万円はかかると考えておくと良いでしょう。
例えば、ラーメン激戦区としても知られる東京都豊島区の池袋駅周辺で店舗を開く場合であれば、店舗物件の賃料相場である坪あたり約28,000円程度で20坪の物件を借りるのに約400万円ほどがかかります。
内訳は保証金として賃料6か月分や不動産業者への仲介手数料として賃料1か月分などが必要です。
その他にも内装工事費として500万円から600万円ほど、厨房機器や什器に100万円から150万円ほど、備品に100万円ほどかかるとして700万円を加えると1,100万円程度必要となります。
居抜き物件を活用して内装工事費をおさえるなどの対策は可能ですが、保証金が8か月の物件や別途礼金が発生する物件などもあるため、いずれにしても1,000万円以上を目安に準備しておく必要があります。
運転資金
運転資金については仕入れ先や原価にもよりますが、例えば一杯あたり250円で仕入れられるルートを確保したとして1日に100杯作るためには2.5万円の仕入れ原価がかかります。
週に1日の定休を設けて月に26日営業するのであれば、月額の仕入れ原価は65万円となります。
そこにアルバイトを3名雇うとしてそれぞれが週に15時間ずつシフトに入れば、時給1,000円で計算しても月額18万円の人件費がかかります。
水道代や光熱費が30万円前後かかるとして、毎月115万円の運転資金が必要となります。
さらに、家賃を加えると175万円前後は毎月かかる固定費となるでしょう。
ラーメンの値段設定は?
ラーメンは飲食業界の中でも原価率の高い商品で、原価率を30%から35%前後に設定している店舗が多いようです。
飲食店経営のセオリーとしては30%までにおさえると良いという情報もありますが、ラーメンの場合には30%未満の原価率で顧客満足度の高い商品を提供することは難しく、原価率が30%を少しオーバーしてしまうことはやむを得ないとも言えるでしょう。
また、定量を超えて盛り付けるオーバーポーションは原価率を上げてしまう原因にもなりかねないため、ラーメンを盛り付ける際の計量基準を設けておくと良いでしょう。
念入りな準備が成功のコツ
ラーメン屋の開業を検討しているのであれば、ラーメン店で経験を積みながら、開業資金を貯め、事業計画を綿密に練っていくことが大切です。
特に店舗のコンセプトや立地については、開業後の経営状況を左右しうる重要な要素です。
また、実際に開業する際には飲食店営業許可や食品衛生責任者の資格を取得する必要がある点にも注意しましょう。
念入りに準備を進め、1つ1つ着々とこなしていくことが開業後の成功につながります。
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<参照>
飲食店.COM:池袋駅の賃料相場情報
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