2021年の小売業界は新型コロナウイルスの影響を受けながらも、新たな非接触型サービスの展開やDX導入が進む1年となりました。
今回ご紹介する小売業界動向まとめシリーズでは、毎月小売業界に関する情報の中で、特に注目したい事柄をピックアップしてお届けしています。
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【2021年】小売業界動向の振り返り
2021年の小売業界動向について、レポートから一部抜粋して紹介します。【1月】2020年小売業倒産は「最小」
2021年1月の小売業界は、2回目となる緊急事態宣言の影響により、1月前半の消費動向指数はマイナス8.7%となりました。しかしながら、東京商工リサーチの「小売業の倒産動向調査」によると、2020年の小売業倒産数は1991年以降の30年間で最少という結果になりました。この要因として、政府の支援策が功を奏したことやコロナ禍の“巣ごもり需要”に適応した業態であったことが考えられます。
【4月】総額表示義務化、各社対応に追われる
4月はコロナウイルスの見通しが楽観的になっていたことから、コンビニエンスストアや百貨店などで前年同期比を上回るなど、小売業は回復の兆しが見えてきました。
しかし、3度目の緊急事態宣言が4月下旬から始まり、百貨店などの商業施設で休業要請が行われ、再び厳しい状況となりました。
また、消費税込みの総額表示の義務化が開始し、税抜き価格と税込価格を併記するなど、各社対応に追われることとなりました。
【8月】コロナ禍で「宅配」事業強化
夏休みやお盆で消費活動が活性化する8月ですが、今年は9月30日まで緊急事態宣言の延長が決定されたことや記録的な大雨などの影響により、全社で売上高が前年同月比減となりました。
一方、長引くコロナ禍に対応するため、小売業界では非接触型サービスの提供が注目され、レジを必要としないウォークスルー店舗やオンライン接客など、デジタルトランスフォーメーションの推進が話題となりました。
また、セブンイレブンでは550店舗ほどで提供していた宅配サービスを2万店舗に拡大し、ヨークベニマルでは電話による宅配サービスを導入するなど、各企業で宅配事業を強化する動きも見られました。
【12月】ローソン、AIで売り場を最適化
12月はオミクロン株が流行り始めましたが、日本はまだ新規感染者数が抑えられている傾向にあり、昨年よりも状況は回復傾向にありました。
小売業界では、酒やたばこなど年齢確認が必要な商品のセルフレジ化や紙のレシートが不要となるスマートレシートなど、新しいDXの試験的な導入が活発に行われました。
特にコンビニの業態で、新しいサービスへの取り組みが多く見られました。
以上、2021年の小売業界動向を一部抜粋して解説してきました。
編集部では、小売業界に関わる情報を詳しくまとめた資料「小売業界動向まとめ」を毎月公開しています。
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