苦境の居酒屋、この2年で2割が閉店に/ファミレス、牛丼は売上増【飲食業界動向まとめ 2022年2月】

2022年2月はまん延防止等重点措置が全国的に発令された影響で、店内飲食は苦しい状況です。一方、テイクアウトは順調で各チェーン店でテイクアウト事業を強化する取組みが進んでいます。

本記事では、2月の飲食業界関連ニュースや市場の動向を紹介します。

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まん延防止等重点措置の現状

※以下は2月時点での期間・区域です。

実施期間 実施区域

2022年1月9日から

3月6日まで

広島県

2022年1月21日から

3月6日まで

群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、岐阜県、愛知県、三重県、香川県、長崎県、熊本県、宮崎県

2022年1月27日から

3月6日まで

北海道、青森県、福島県、茨城県、栃木県、石川県、長野県、静岡県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、福岡県、佐賀県、鹿児島県

2022年2月5日から

3月6日まで

和歌山県

2022年2月12日から

3月6日まで

高知県

3月3日時点で、まん延防止等重点措置の適用期限が約2週間延長される見通しとなりました。延長の対象となったのは、北海道、青森、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、石川、岐阜、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、香川、熊本の18都道府県です。

また、6日で措置が解除される地域は、福島、新潟、長野、三重、和歌山、岡山、広島、高知、福岡、佐賀、長崎、宮崎、鹿児島の13カ所です。

ファミリーレストラン業界ニュース

すかいらーくやロイヤルホスト、びっくりドンキーといったファミリーレストラン業界ニュースを解説します。

「おひとり様」をターゲットに/すかいらーく

すかいらーくグループプレスリリースより
▲画像:すかいらーくグループプレスリリースより

すかいらーくでは、2022年度に約360店舗に対して「おひとり様」をターゲットにしたカウンター席を導入すると発表しました。コロナ禍で生まれたテレワークなど新しい働き方へ対応し、「おひとり様」の需要を狙います。

すかいらーくは以前から客席からタブレット端末を使い注文できるよう環境を整えており、今後はカウンター席の導入で1人でもさらに利用しやすい店舗づくりに取り組みます。

配膳ロボ3000台導入/すかいらーく

すかいらーくでは、これまで実験的にフロアサービスロボットの導入を進めていました。実験店でスタッフの業務負担の軽減や時間短縮が実現できたのを受け、2022年中に3,000台の配膳ロボを導入すると発表しています。

実店舗でDXを推進し、人件費を抑えながら業務効率化を図ります。

フライドポテト販売停止/ロイヤルホスト

ロイヤルホストでは、原材料が高騰したためフライドポテトの販売停止を発表しました。

料理の付け合わせで提供されているフライドポテトは引き続き利用可能ですが、状況により中止の可能性があるとのことです。

ポテト販売再開 2か月ぶり/びっくりドンキー

びっくりドンキーでは、2カ月ぶりにフライドポテトの販売を再開すると報告しています。昨年の12月末頃より販売が中止されていましたが、2か月を経て全店舗で提供できるようになりました。

原材料の変動や物流遅延のため、現在、各チェーン店でフライドポテトの確保に奮闘している様子がうかがえます。

ファストフード業界ニュース

次に、ファストフード業界ニュースをお伝えします。各社テイクアウト需要の獲得に狙いを定めています。

食パン再販/モスバーガー

モスバーガーは、テイクアウト事業強化の一環として、ヤマザキパンと共同で考案したチョコ食パンや、2021年に好評を得た濃厚食パンの提供を開始すると発表しました。

チョコ食パンと濃厚な食パンのどちらとも1斤600円(税込)とやや高めの価格設定です。後者は昨年40万斤を販売し、人気商品となったことから今年も再販に至りました。

自社アプリをリニューアル/松屋

松屋フーズは自社アプリをリニューアルし、クーポン発行やポイント獲得などお得な機能を搭載。さらに操作性を改善したと発表しました。

新規会員登録者へは10%ポイント還元と100ポイントプレゼント企画を実施するほか、利便性を高めテイクアウト事業の新規顧客獲得に取り組みます。

居酒屋業界ニュース

次に、居酒屋業界のニュースをお伝えします。居酒屋業態は苦しく、他の業態への転換が進んでいます。

ここ2年で約2割減 苦境の居酒屋

居酒屋運営14社 四半期決算時の店舗数推移:東京商工リサーチ
▲居酒屋運営14社 四半期決算時の店舗数推移:東京商工リサーチ

2019年の12月時点では、主要14チェーンの居酒屋は7,200店ありましたが、2021年末のデータを見ると5,844店へ減少し、コロナ禍で居酒屋の苦境が続いています。

減少した全体の約2割を占める1,356店は閉店に追い込まれ、厳しい状況であることがわかります。

この2年間で何度も緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発令され、時短営業や酒類提供の制限などを受け、売上が大きく減少したことが原因だと考えられます。

居酒屋「ニパチ」から「や台寿司」へ/ヨシックス

居酒屋チェーンのヨシックスHDは、安さを売りにした居酒屋「ニパチ」から寿司を主に扱う「や台寿司」へと切り替えていく方針です。

コロナ禍で飲み会数が減ったことから集客が難しくなり、1店あたりの売上高増加が見込める寿司屋へと転向し、お酒と寿司を楽しめる場所づくりに努めます。

80店閉店へ 国内展開の居酒屋の約3割/ワタミ

大手居酒屋チェーン店のワタミは、全体の3割に当たる約80店舗を閉店する見込みであることがわかりました。

度重なる緊急事態宣言で居酒屋利用を控える傾向が強まる中、前年比で売上が30%以上減少し、赤字となったことが原因と見られます。

今後、売上確保に向けて、焼肉や寿司への切り替え、宅配事業の強化などに取り組む予定です。

木製カラトリー導入 プラ新ルール対応/ワタミ

ワタミでは、サステナブル事業の一環として、木製のテイクアウト用カトラリーを導入すると発表しています。

プラスチック資源循環促進法に則り、プラスチックごみを削減し持続可能な取組みを促進する予定です。

月次データ:1月の既存店売上

1月の既存店売上について紹介します。

ファミリーレストラン/大手5社とも売上増加

既存店売上高について、ファミリーレストラン大手5社は売上増加となりました。すかいらーくは15.8%増、サイゼリヤは25.3%増、セブン&アイ・フードシステムズ(デニーズ)は29.9%増、ジョイフルは22.3%増、ロイヤルホストは40.6%増となり、好調の兆しを見せています。

昨年の緊急事態宣言では売上高が大幅減となりましたが、1月はテイクアウト需要が牽引し、大幅減からの反動で回復したと見られます。

牛丼/3社とも増

牛丼チェーンの既存店売上高は、すき家が10.9%増、吉野家が4.0%増、松屋フーズが0.2%増となりました。

2021年に3社とも牛丼の価格値上げに踏み切りましたが、順調に売上を伸ばしています。

カレー・ラーメン・定食/日高屋29.2%増

カレー、ラーメン、定食の既存店売上高は、丸亀製麺が12.0%増、王将フードサービスが7.2%増、リンガーハットが14.5%増、ハイデイ日高が29.2%増、幸楽苑が1.1%減、いきなりステーキが6.3%増、壱番屋が6.7%増、大戸屋が26.8%増となりました。

増加の要因は、昨年発動された2回目の緊急事態宣言中で大幅減となった反動と考えられます。さらに、テイクアウト需要の取り込みに成功しているほか、イートインも堅調(前年同月比16.4%増)です。

2月に発表された飲食業界データ

2月に発表された飲食業界関連のデータを紹介します。

日本フードサービス協会:1月分

日本フードサービス協会の1月の外食産業市場動向調査によれば、1月の全体売上は前年比で112.2%となりました。

一見すると好調のように見えますが、昨年1月が2度目の緊急事態宣言で破壊的打撃の影響があったためで、今年も時短営業や酒類提供の制限で苦しい状況が続いています。

コロナ前の2019年と比較すると88.5%となっており、特に「パブ・居酒屋」の業態を見ると19年比で35.0%と厳しい状況となっています。

一方、テイクアウト需要は堅調に推移し、ファストフード業界は前年比で106.2%、19年比で106.7%と好調な様子がうかがえます。

内閣府/「景気ウォッチャー調査」1月分

内閣府が公表した「景気ウォッチャー調査」によると、景気の現状判断を示す1月の指数は37.9と前月と比べ19.6ポイント低下しました。

飲食業界を見てみると、前月比で39.8ポイントの大幅減でした。年始は来客数が一定数あったものの、オミクロン株の感染拡大が急速になった中旬以降から激減したことが要因です。

特に、まん延防止等重点措置が発令されていた地域で、ディナーの時間帯での売上が大幅に減少しているほか、店舗によっては来客数が9割減少するなど、厳しい状況が続いています。

博報堂生活総研 [来月の消費予報・3月]

来月(3月)の消費予報:博報堂生活総研
▲来月(3月)の消費予報:博報堂生活総研

博報堂生活総合研究所が来月3月の消費意欲を調査したところ、スコアは47.1点と前月から4.2ポイント増加し、前年比でみるとプラス0.2ポイントとやや上昇しました。

3月は新生活に向けて消費意欲が増える傾向にあり、特に「理美容」「旅行」「外食」「レジャー」といった外出に関連する項目の消費意向が高まっています。


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<参照>
時事ドットコムニュース:まん延防止、18都道府県延長 水際上限7000人に緩和―首相、記者会見で表明へ
内閣官房:基本的対処方針に基づく対応
すかいらーくグループ:すかいらーくグループの新店・転換店・リモデル店※1 約 360 店に「カウンター席」導入
すかいらーくグループ:2021年度通期 決算説明資料
ロイヤルホールディングス株式会社:一部商品の価格改定と販売休止のお知らせ
株式会社 アレフ:2 月 21 日(月)より「びっくりフライドポテト」全店での販売を再開
MOS NEWS:「モスバーガーとヤマザキパンでじっくり考えた濃厚なチョコ食パン」新発売
株式会社松屋フーズホールディングス:松屋フーズ公式アプリが2月1日にリニューアル
東京商工リサーチ:居酒屋運営の主要14社、コロナ前比で1356店が閉店 ”保守的”な店舗政策続く
日本経済新聞:すし職人入社に60万円 ヨシックス、280円居酒屋衣替え
NHK:ワタミ 国内展開の居酒屋の3割 来年までに閉店の方針
ワタミ株式会社:ワタミグループの外食店舗で環境に配慮した「木製カトラリー」を順次導入-プラスチック資源循環促進法に対応-
すかいらーくグループ:月次業績
サイゼリヤ:月次報告(2022年8月期)
セブン&アイ・ホールディングス:月次営業情報
ジョイフル:月次データ
ロイヤルホールディングス株式会社:月次売上
ゼンショーホールディングス:月次推移
吉野家:吉野家月次報告
松屋:月次報告
トリドールホールディングス:月次売上高レポート
王将フードサービス:月次報告
リンガーハット:2022年2月度 月次情報
ハイデイ日高:2022年2月期2月度売上高速報についてのお知らせ
幸楽苑ホールディングス:IR情報
ペッパーフードサービス:2022年12月期1月度実績のお知らせ
壱番屋:2022年2月度月次情報
大戸屋:月次報告
一般社団法人日本フードサービス協会:外食産業市場動向調査 2022(令和4)年1月度 結果報告
内閣府政策統括官:景気ウォッチャー調査
内閣府:景気判断理由集(現状)
博報堂生活総研:博報堂生活総研[来月の消費予報・3月](消費意欲指数)

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    この記事の筆者

    口コミラボ編集部

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