飲食店での規制緩和/ロボットの導入で飲食業界の人手不足解消なるか【飲食業界動向まとめ 2022年4月】

4月の飲食業界は、会食時の人数制限が緩和された一方で、コロナ倒産の件数において飲食業が最多件数を記録するというニュースがありました。

そのほか、社会課題化している飲食業界の人手不足に対しても新たな試みが始まっています。

本記事では4月の飲食業界のニュースや市場の動向、既存店の売り上げについて紹介します。

認証店では会食「8人以内」へ緩和/東京都

4月21日、東京都は認証店における会食について、以前は「同一テーブルで原則4人以内」との規制を、「8人以内」へと緩和しました。これを受けて8人まで統一テーブルで会食できることから、ゴールデンウィークで家族や親族が集まり会食をする際に、飲食店での会食需要が高まることへ期待が高まりました。

しかしながら4月24日までの予定であった「リバウンド警戒期間」については、5月22日まで延期されています。リバウンド警戒期間は外出や飲食店での会食について感染拡大を防ぐことを目的に都民や事業者に協力を呼びかけるもので、4月の段階で感染者が予想以上に減少しないことに対する対応です。

「コロナ倒産」3,440件 飲食業は最多の539件

東京商工リサーチは、新型コロナウイルスが流行し始めてから約2年間半で、新型コロナウイルスの影響で経営破たんした件数が3,440件(2022年4月時点)に上ることを発表しました。

なお、経営破たんした事業のうち最も多いのが飲食業で、543件に上ります。これは緊急事態宣言やまん延防止策等重点措置といった対策の中で、飲食業に対して休業や時短要請が実施されたことや、消費者の外での会食を自粛するムードが広がったことにより客足が遠のいたことが背景となっています。

飲食業界主要ニュース

ここからは飲食業界における4月の主要なニュースを紹介します。新型コロナウイルスの影響もあり非接触サービスのニュースが多くありました。

「ごはんバー」導入 やよい軒に対抗か/大戸屋

ご飯おかわり自由の”ごはんバー”が大戸屋に初登場!:大戸屋プレスリリースより
▲ご飯おかわり自由の”ごはんバー”が大戸屋に初登場!:大戸屋プレスリリースより

リーズナブルな価格で定食を提供する「大戸屋」では、福田屋宇都宮店で「ごはんバー」を導入しました。ごはんバーは、定食を注文した顧客+200円でご飯、味噌汁、ご飯のお供、出汁が食べ放題として提供される。ご飯のお供としてつくだ煮やふりかけ、生たまごなど種類豊富なところが見所。

大戸屋でごはんバーを導入するのは初となります。ご飯のおかわり自由といえば、定食レストラン「やよい軒」との印象も強く、やよい軒を意識した導入と考えられます。

2020年にはかっぱ寿司や牛角を運営する「コロワイド」が業績不振に陥っていた大戸屋を買収したものの、業績が上がらず厳しい状況が続く中、業績向上の契機になることが期待されます。

コロナ禍の新ニーズ「ラーメン自販機」設置/天下一品

『こってり自販機』を 京都・東京・埼玉の計4店舗に設置!:天下一品プレスリリースより
▲『こってり自販機』を 京都・東京・埼玉の計4店舗に設置!:天下一品プレスリリースより

ラーメンを提供する天下一品では、新型コロナウイルス感染症対策の一環として、営業時間の短縮や外出自粛が続いたことや、テイクアウト需要の拡大を受け、ラーメン自動販売機となる「こってり自販機」の設置を開始しました。自動販売機では天下一品で提供されているラーメンを24時間365日購入できるもので、非接触非対面で購入できます。商品はスープや生麺が冷蔵保存されており、店頭で食べる味を家庭でも食べられるように工夫されています。

販売されているラーメンは4種類で、こってりラーメンやあっさりラーメンなどさまざまな需要に対応できるようラインナップされていることが特徴です。

特許技術を活用した「紙ストロー」導入/タリーズコーヒー

タリーズコーヒーが取り組む環境へのアクション:タリーズプレスリリースより
▲タリーズコーヒーが取り組む環境へのアクション:タリーズプレスリリースより

全国にタリーズコーヒーを展開するタリーズコーヒージャパン株式会社では、環境対策の一環として紙ストローを導入したことを発表しました。タリーズコーヒーでは以前から環境保護を目的として、プラスチックを使用した容器を紙製のものに変更し提供していました。

なお使用される紙ストローは、タリーズコーヒーで提供しているコーヒー豆を焙煎する工場で排出されたコーヒー豆皮である「シルバースキン」を使用したもので、株式会社伊藤園が有する特許技術「茶殻リサイクルシステム」をもとに開発されています。

「食べログ被害者の会」立ち上げ、裁判に発展

焼肉チェーン「KollaBo」を運営する株式会社韓流村では、「食べログ被害者の会」を立上げ、「食べログ」を運営する株式会社カカクコムに対して訴えを起こしたことを発表しました。

食べログ」における点数がチェーン店のみ不当に下がるアルゴリズムを設定したことを明らかにする目的で裁判に発展したものです。被害者の会を設立した韓流村によれば、約4000のチェーン点同様の被害を受けている可能性があるとし、集団で法的措置をとることを呼びかけている。

これ以前にも株式会社カカクコムには裁判所から和解勧告が出されていましたが、この提案に応じなかったため裁判に発展しました。

「ロボカフェ」オープン、人手不足への切り札なるか

副菜・デザート提供ロボットシステム:HCI ROBO HOUSEより
▲副菜・デザート提供ロボットシステム:HCI ROBO HOUSEより

HCIでは、ロボットシステムインテグレーターとして業界初の飲食業となる「ロボカフェ」をオープンさせました。社員食堂と兼ねて一般の利用もできます。来店時の案内、調理、配膳、片付けという一連の作業をすべてロボットが行います。

システムのみでなく提供される料理にもこだわり、料理研究家の園山真希絵さんとコラボしたパスタやカレーも提供されることが特徴です。

最近では、今回の「ロボカフェ」のように、調理や配膳でロボットが活躍する場面が増えてきています。

日本トレンドリサーチが飲食店のロボット導入について全国の男女約420名に調査したところ、「普及に前向き」とする回答が67.6%と半数を超え、特に30代~40代の中高年層からの支持がありました。

これはコロナ禍で非接触への需要が高まっているとともに、飲食業界における人手不足が社会問題化していることが背景にあると考えられます。

今後、飲食店で「配膳ロボット」が普及してほしいか:日本トレンドリサーチより
▲今後、飲食店で「配膳ロボット」が普及してほしいか:日本トレンドリサーチより

月次データ:4月の既存店売上

続いて3月の既存店売り上げについて解説します。

ファミリーレストラン/サイゼリヤ17.0%増

ファミリーレストランでは、主要5社においてサイゼリヤ17.0%増、ロイヤルホスト10.0%増、セブン&アイ・フードシステムズ(デニーズ)7.9%増と伸びた一方、すかいらーく1.0%減、ジョイフル2.4%減、すかいらーく1.0%減となりました。

なかでもサイゼリヤが17.0%と伸びており、客数においても10.8%増と主要5社の中で好調でした。

牛丼/大手3社とも売上増

牛丼チェーン3社が発表した3月の月次報告より、すき家11.4%増、吉野家11.9%増、松屋フーズ1.8%増と3社とも売り上げが伸びていることが分かりました。

3社とも、売上高のみならず客数や客単価も増加しており、好調だといえます。

ハンバーガー

ハンバーガーチェーン店においては、マクドナルドが前年同月比12.6%増、客数4.6%増、客単価7.7%増、モスバーガーが7.4%増、客数6.2%増、客単価1.2%増でした。

マクドナルドでは、毎年好評の「てりたま」が販売されたことで売り上げを伸ばしたとみられます。

カレー・ラーメン・定食

カレー・ラーメン・定食の売上高に関しては、ハイデイ日高18.1%増、大戸屋16.1%増、丸亀製麺10.4%増、リンガーハット6.0%増、王将フードサービス5.8%増、壱番屋0.5%減、幸楽苑2.8%減、いきなりステーキ4.5%減となりました。

4月に発表された飲食業界データ

最後に4月に発表された飲食業界のデータについて紹介します。

日本フードサービス協会:4月分

外食業界の全体売り上げは、前年より5.6%増と伸びている一方で、2019年と比較すると13.7%減とコロナ禍以前の水準には戻っていません。また人手不足や円安、国際流通の停滞などで原材料費が高騰していることから利益が減少している側面もあります。

業種別では、ファストフードやファイリーレストランなどは好調ですが、パブや居酒屋など酒類を提供している業態に関しては、4.3%増と回復しているものの、2019年と比較すると68.5減と苦境を強いられています。

内閣府「景気ウォッチャー調査」4月分

内閣府が発表した「景気ウォッチャー調査」より、まん延防止等重点措置が解除されたことで客足が戻ってきており、客単価も増加傾向にあることが分かりました。

しかしながら依然として企業の打ち上げや送別会といった大規模宴会は実施されておらず、団体需要の回復の兆しはなく厳しい状況が続いています。また国際流通が体裁していることで原材料が高騰しているため、経営が苦しくなっているという声も出ています。

また新型コロナウイルスへの対策を実施している店舗とそうでない店舗の差が出始めているという声もあり、対策の奏功が顕在化しているという声もありました。

来月の消費予想 [来月の消費予報・2022年5月]

博報堂生活総合研究所の調査によると、5月の消費意欲においてスコアが46.8点と先月から1.2%減、前年から0.8%減ということが分かりました。2年ぶりの外出自粛・外食制限がないゴールデンウィークもあり消費意欲が高まっている側面があるにもかかわらず、総合的に先月、前年と比較してマイナスポイントとなっています。これは、物価が高騰していることから消費を控える傾向が強まっているものとみられます。

博報堂生活総研:[来月の消費予報・2022年5月]
▲博報堂生活総研:[来月の消費予報・2022年5月]



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<参照>
東京都防災ホームページ:【4月25日から5月22日】リバウンド警戒期間における取組(令和4年4月21日発表)
PRTIMES 株式会社大戸屋のプレスリリースご飯おかわり自由の”ごはんバー”が大戸屋に初登場!宇都宮に「大戸屋 ごはん処」が新規オープン
at Press 株式会社天一食品商事のプレスリリース天下一品 24時間365日、いつでも「こってりラーメン」が購入できる自動販売機『こってり自販機』を京都・東京・埼玉の計4店舗に設置!
タリーズコーヒージャパン株式会社のプレスリリースタリーズコーヒーが取り組む環境へのアクション
PRTIMES 株式会社韓流村のプレスリリース「食べログ被害者の会」の立上げについて
HCI ROBO HOUSE -HCIロボハウス:大阪・ロボットカフェ・配膳・運搬用・受付用・自走型ロボットシステム
HCI ROBO HOUSE -HCIロボハウス:ロボスタッフ紹介
日本トレンドリサーチ:飲食店の配膳ロボット、45.5%の方が「どちらかといえば普及してほしい」
株式会社NEXER(ネクサー):SEO対策などのWEBプロモーションならNEXERへ
東京商工リサーチ(Yahoo !ニュース):コロナ破たん、飲食と建設で約3割 累計は3440件に「新型コロナウイルス」関連破たん【5月16日16:00 現在】
日本マクドナルドホールディングス:セールスリポート
モスバーガー:月次情報
すかいらーくグループ:月次業績
サイゼリヤ:IRニュース
セブン&アイ・ホールディングス:月次営業情報
ジョイフル:月次データ
ロイヤルホールディングス株式会社:月次売上
ゼンショーホールディングス:月次推移
吉野家:吉野家月次報告
松屋:月次報告
トリドールホールディングス:月次売上高レポート
王将フードサービス:月次報告
リンガーハット:月次情報
ハイデイ日高:IR情報
幸楽苑ホールディングス:IR情報
ペッパーフードサービス:2022年12月期3月度実績のお知らせ
壱番屋:月次情報 
大戸屋:月次報告
一般社団法人日本フードサービス協会:外食産業市場動向調査 2022(令和4)年3月度 結果報告
内閣府:景気ウォッチャー調査「景気判断理由集」3月分
博報堂 生活総研:5月の消費意欲指数は、前月比・前年比ともにやや低下。コロナ禍の影響は和らぐものの、物価高が新たな懸念要因に | 来月の消費予報

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    この記事の筆者

    口コミラボ編集部

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