Google マイビジネスとは、Googleのサービスで表示されるビジネスプロフィールに住所や電話番号などの基本情報を表示させ、写真や口コミを管理できる無料ツールです。
日本弁護士連合会の発表によると2019年3月時点で全国に弁護士事務所は1万8,023か所あります。早急な問題解決を望む場合や、何度も事務所に足を運ぶ必要がある場合などには、Google 検索やGoogle マップを用いて居住地から近い場所で弁護士事務所を探す人も多いでしょう。
弁護士事務所でも、Google マイビジネスの運用が集客にも影響を与えます。本記事では、弁護士事務所におけるGoogle マイビジネス活用のメリットや、活用にあたっての注意点、活用事例を紹介します。
関連記事Google マイビジネスを活用するには
Googleマイビジネスのカテゴリとは?
Googleで口コミを増やす方法
※Googleマイビジネスは、2021.11.5よりGoogle ビジネスプロフィールという名称に変更されました。
これに伴い、2022年にスマートフォン向けGoogleマイビジネスのアプリが終了します。
アプリ終了前に、これまでと同じように快適に使えるよう今から準備しておきましょう!
弁護士事務所がGoogle マイビジネスを活用するメリット
Google マイビジネスを運用するにあたり、得られるメリットを十分に理解しておく必要があります。
弁護士事務所がGoogle マイビジネスを活用する際のメリットについて、2つのポイントに焦点を当てて解説します。
1. 無料で弁護士事務所の情報を表示できる
1つ目のメリットが、無料で事務所の基本情報をGoogleのサービス上に表示できることです。
Google マイビジネスは、Google 検索やGoogle マップといったサービスにおいて、事務所の住所や電話番号、Webサイトのリンクといった情報を表示させたり、それらの情報を管理できるツールです。
無料で利用できることが特徴で、ユーザーに常に最新かつ正確な情報を提供できます。
2. 口コミでユーザーから信頼を得られる可能性が高まる
2つ目のメリットは、口コミ情報によってユーザーからの信頼度を高められることです。Google マイビジネスには、誰でも口コミを投稿できる機能があります。
顧客は弁護士事務所を選ぶ際、あらゆる情報収集によって、自身の抱える問題を解決してくれる事務所がどこかを吟味します。そこで参考にするのが、すでに利用した顧客からの口コミです。
口コミに書かれた他の顧客の体験や感想を、その事務所が信頼できるか、その問題のジャンルを扱うのに精通しているかなどの判断に役立てます。
そのため口コミ欄によって、事務所の真摯な対応や高い問題解決能力が伝われば、新規顧客の獲得に期待できます。
弁護士事務所がGoogle マイビジネスの登録・活用時に注意すべきこと
弁護士事務所では、飲食店や美容室といった一般的なローカルビジネスとは、Google マイビジネス活用時の注意点が少し異なります。
1. 弁護士は「個人開業者」という特殊な区分に分類される
1つ目の注意点は、Google マイビジネスにおけるビジネス形態の区分とその規定を確認することです。
Googleマイビジネスで、弁護士は「個人開業者」という区分に分類されます。個人開業者のリスティングには、肩書や学位などを表示でき、この項目を登録することでユーザーからの信頼につながります。
また、個人開業者が専門分野ごとに複数のリスティングを作ることはできません。たとえば、1人が弁護士以外にも税理士などの士業の資格を有している場合に、それぞれのリスティングを作成することはできないため注意が必要です。
2. 最新の事務所の情報を載せ、検索結果の上位表示を目指す
2つ目は、常に最新の情報に更新することで、検索結果画面において上位表示を目指すことです。
Google マイビジネスに登録できるビジネス情報には、住所、電話番号、カテゴリ、属性、営業時間などがあります。
こうした情報をすべて正確に、そして最新の状態に保つことが、検索結果画面における上位表示の要件の1つとされています。
3. 写真を投稿し、より詳しく事務所の様子を知ってもらう
3つ目は、写真を掲載し、事務所の様子をユーザーに伝えることです。
Google マイビジネスでは、写真を登録することもできます。事務所の外観や内観の写真を掲載することで、ユーザーは訪れる前に事務所の雰囲気を知れるため、安心感を抱きやすくなります。
深刻な問題の相談をするために来訪する人の心理的ハードルを少しでも下げられるため、新規顧客の獲得に期待できます。
Google マイビジネスにおける口コミの管理方法
前述の通りGoogle マイビジネスでは、口コミの管理ができます。情報収集をしているユーザーにとって重要な情報源となる口コミ欄は、適切に管理する必要があります。
口コミの管理には「口コミへの返信」と「削除申請」の2つがあります。
1. ユーザーが投稿した口コミに返信する
1つ目の方法が、口コミへの返信です。
口コミの内容には、高評価と低評価の両方があります。高評価の口コミは、他のユーザーに好印象を与えられるため、口コミ自体だけでも集客に有効です。
しかし、低評価の口コミは放っておくと、事務所のイメージが低下してしまう恐れがあります。高評価だけでなく低評価の口コミにも、丁寧に返信することで事務所の信頼を回復できます。
また、口コミをこまめに返信することで、投稿したユーザーとより強固な信頼関係を築くことにつながります。
なお、口コミに返信するためには、ビジネスの「オーナー確認」を済ませる必要があります。
2. 口コミの削除を申請する
2つ目の方法が、不適切な口コミは削除申請をすることです。
悪質な口コミが寄せられた場合、事務所の信頼や評判を低下させる可能性があるため、適切な対処をとる必要があります。
しかし、オーナー自身が口コミを削除することはできず、Googleに削除申請をしなければなりません。申請できるのはGoogleの定めるポリシーに違反する、悪意のある口コミや誹謗中傷にあたる口コミです。
低評価の口コミや、内容が事務所にとって都合が悪いという理由での削除申請には応じていないため、注意が必要です。
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Googleマイビジネスの口コミ管理 | ネガティブな投稿への返信など対応策を紹介
弁護士事務所のGoogleマイビジネス活用事例
最後に、弁護士事務所がGoogle マイビジネスを活用している事例について紹介します。
ここまで解説した活用時の注意事項や口コミ管理についてのポイントを踏まえた上で、以下の事例からその実践方法を学ぶことが大切です。
事例1. 口コミへの返信を徹底している
活用事例の1つは、口コミへの返信を徹底していることです。
とある事務所では、口コミの内容が高評価であっても低評価であっても、すべての口コミに返信しており、低評価の口コミには、内容に対しての解決方法や今後の改善方針を返信しています。
低評価の口コミにも真摯に対応し、事務所の改善の姿勢がユーザーに伝わることで、たとえネガティブな口コミがあっても、信頼が得られやすいことが期待されます。
事例2. 写真で事務所の様子を紹介している
もう1つの事例は、写真を掲載し、事務所の様子を紹介していることです。
とある事務所では、事務所内を撮影した写真を複数枚掲載し、依頼を検討しているユーザーに前もって事務所の雰囲気が伝わるようにしています。
また、外観の写真では、建物の写真を掲載し、事務所までの道のりや周辺の様子が分かりやすいように工夫しています。
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口コミ管理ほかGoogle マイビジネスの活用で弁護士事務所の利用者
弁護士事務所の情報を検索する見込み客は、問題解決のためにあらゆる情報を収集し実際に相談する事務所を精査すると考えられます。弁護士事務所は、Google マイビジネスを通じて事務所の基本情報、そして雰囲気や特徴を伝えることで、利用するかどうかの判断材料としてもらうことができます。こうした視点からしっかりと運用していくことが大切です。
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→「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
<参照>
日本弁護士連合会:法律事務所の共同化及び弁護士法人の現状
Google マイビジネス ヘルプ:Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン
Google マイビジネスヘルプ:Google のローカル検索結果の掲載順位を改善する