【事例5選】ダイナミックプライシングとは?需給に合わせた価格変動で集客、メリット・デメリットを解説

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ダイナミックプライシングとは需要と供給に応じて価格を変動させて利益の効率化を図ることです。これまでは航空業界や宿泊施設などで取り入れられてきましたが、近年はテーマパークや小売などさまざまな業界で取り入れられています。

今回はダイナミックプライシングとは何か、その仕組み、メリット・デメリットを5つの事例とともに紹介します。

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ダイナミックプライシングとは?仕組みとメリットデメリット

ダイナミックプライシングとは何か、そしてメリット・デメリットを企業サイドと顧客サイドの両方の側面から解説していきます。

ダイナミックプライシングとは

ダイナミックプライシングとは、消費者の需要と供給に応じて商品サービスの価格を変動させることです。

たとえば航空券は、GW、お盆、年末年始などの休みの期間は繁忙期で価格が高くなります。

繁忙期になると航空券の需要が劇的に増加するため、航空会社は価格を高く設定しています。

またホテルでは、眺望があまりよくない部屋は需要が低いので、部屋の価格を下げることでより売れるように工夫をしています。

ダイナミックプライシングの価格変動の仕組み

ダイナミックプライシング自体は昔から活用されており、昔は月間売上や一年を通したユーザーの動向などのデータから手作業で価格を導き出し、価格を変動させても経営が成り立つように設定していました。

ここ最近では、価格を決める計算や変動のタイミングの制御にAIが導入されているケースが多く、周辺イベント、天候、話題性などの要素から価格を決定しています。

企業側のメリット・デメリット

ダイナミックプライシングを活用し、需要が高い時は収益が多く得られるように価格を設定し、需要が低い時には価格を下げて在庫や廃棄を減らすことで、収益の最大化が可能になります。

一度導入すれば大幅な効率化により収益も最大化できますが、ダイナミックプライシングに必要な分析をAI導入や外部委託で行うことで、費用や時間がかかってしまいます。

顧客側のメリット・デメリット

タイミングによっては、ユーザーはより安い価格でサービス商品を手に入れることができます。

ですが、どうしても需要の高い時に必要な場合は高額でも購入しなくてはならなく、ユーザーからしたら不合理と感じてしまいます。

ダイナミックプライシングの導入事例5選

続いて、実際にダイナミックプライシングを活用している事例を4つ紹介していきます。

事例1. ローソン

ローソンでは実験店舗にて、賞味期限の近い商品を特定するために電子タグを用いた実験を行いました。

電子タグで特定した商品の情報は、SNSを通してユーザーに通知がいき、顧客がその商品を購入するとSNSのポイントが付与され、実質的に値引きされるというような仕組みです。

電子タグの実用化により、食品ロスの削減を目指します。

ローソン:<参考資料>電子タグを用いた情報共有システムの実験

事例2. 横浜F・マリノス

横浜F・マリノスはホームグラウンドを二つ所有しており、7万人収容できる日産スタジアムと1万5千人収容できるニッパツ三ツ沢競技場があります。

集客が見込める試合は料金設定を高くし、あまり集客が見込めない試合では料金を低く設定しました。

ダイナミックプライシングを実行し、観客の誘導と2つの設備の有効活用に成功しました。

横浜F・マリノス:価格変動制「ダイナミックプライシング」によるチケット販売開始のお知らせ

事例3. ユニバーサル・スタジオ・ジャパン

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでは、入場者数のコントロールをするためにダイナミックプライシングを2019年に導入しました。

繁忙期と閑散期に入場チケットの価格差をつけることで、特定の時期に入場者数が多すぎてしまうことの解消や、反対に客足を増やすことを目指しました。結果的に長年の課題であった混雑緩和に成功し、顧客満足度につながりました。

事例4. コスモエネルギーホールディングス

コスモエネルギーホールディングスは2019年8月、割引サービスを提案するアプリを導入しました。顧客の利用状況に合わせてクーポンを配信し、実際のクーポン利用状況をもとに来店頻度や給油量のデータを集めました。

来店頻度によって値引き額を設定するサービスは、顧客の需要の大きさに合わせて販売額を変動するダイナミックプライシングの一種ともいえるでしょう。

事例5. Airbnb

Airbnbは、宿泊需要やシーズンによって価格を自動的に調整する、スマートプライシングと呼ばれる機能を無料で宿泊施設に提供しています。

スマートプライシングは、自動でダイナミックプライシングをするシステムで、さまざまな要素から予約獲得率を予測することで、宿泊施設の利益の最大化を可能にしています。

通常、宿泊需要やシーズンは蓄積したデータを元に宿泊施設が自ら価格を設定していましたが、この機能を活用することで大幅な効率化が見込めます。

Airbnb:中の人が語る、「スマートプライシング」のメカニズム

ダイナミックプライシングを新たな集客手段に

ダイナミックプライシングの一番の魅力は効率化の向上で、需要によって価格を変えることで販売機会の少なかった商品サービスをロスすることなく販売し、利益を最大化できます。

時期によって需要の変動が激しい商品サービスであれば、ダイナミックプライシングを導入することで新たな顧客層を開拓できるかもしれません。

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