東京や大阪などの都市部では個人の車所有率が低くなっており、若者の車離れという言葉もよく耳にするようになりました。
そんな中、維持費用がかからず、使いたい時だけに利用できるレンタカーの需要が拡大しています。
その一方で、新規顧客の獲得に苦戦している事業者が多いようです。
このレンタカー業界の現状、実際の利用者の声や、レンタカー会社を経営する場合にいかにして集客を行うかについて、詳しく解説していきます。
レンタカー業界について
マイボイスコム株式会社の調査によると、レンタカーを利用したことのある人は5割強ほどでした。多くの人が利用経験のあるレンタカーですが、まずはレンタカー業界の現状について解説します。
レンタカー業界とは
レンタカー会社は、利用者に一定時間自動車を貸与するサービスを行っています。旅行などレジャーのみならず、ビジネスで利用することもできます。
一般的な乗用車のみならず、ワゴン車、マイクロバス、ダンプカー、クレーン車などさまざまな車種を取り揃えています。しかしながら実際のところ、レンタカーの52%は乗用車が占め、40%はトラックが占めています。
レンタカーのメリットは、定期点検を短い期間で行っていることと、自動車保険に加入していることです。そのため利用者は安心して車を借りられます。
レンタカー業界の現状
節約志向のため車を持たない人が増加しており、それに伴ってレンタカー業界の市場規模が年々拡大しています。
特に大都市圏では公共交通機関が発達しているため、地方と比較すると世帯当たりの乗用車保有台数が低くなっています。
レンタカー会社を経営する際の注意点
実際にレンタカー会社を経営する際に、知っておくべき注意点があります。
まず自動車整備工場などは、下取り車を利用すればコスト削減できますが、そうでない場合まず車を用意するコストがかかるため、市場の見極めが必要となってきます。
さらにレンタカーとしてナンバー登録した車両は、自家用車より高い保険料がかかります。その理由は、多くの人が利用することで事故の可能性が高くなるからです。利用者に一日保険の加入を義務付けるなどの対策が必要です。
レンタカーに関する調査
ここからは実際にマイボイスコム株式会社が行ったレンタカーに関する調査について紹介していきます。
レンタカーの使用経験・目的は?
国内でのレンタカー利用経験は5割強で、自動車所有者では6割弱、非所有者では4割強ということでした。
直近5年以内では「国内旅行での旅行先での利用」が6割を占めて最も多く、次に多いのが「日帰りレジャーでの目的地までの移動」、「国内旅行での出発地からの利用」がそれぞれ1割強を占めています。
利用頻度が「月2~3回」の層では、「買い物」「日帰りレジャーでの、目的地までの移動」が上位になっており、多くの利用者がレジャー目的で利用していることがわかります。
レンタカーの利用理由・情報収集方法は?
利用者がレンタカーを利用する理由は「営業所が便利な場所にある」が4割、「料金が割安」「いつも使っている会社である」「あらかじめその会社に決まっていた」が各2~3割となっています。
レンタカーについての情報収集方法は「レンタカー会社のサイト、アプリ」が利用者の約25%、「旅行会社・航空会社などのサイト、アプリ」「レンタカー検索・比較サイト、アプリ」が各10%台です。
利用者は利便性や普段使っている安心感を求める傾向にあります。
レンタカー会社に対しての不満点は?
実際に利用した際に不満に感じた点についてのアンケートでは、以下のような回答が見られました。中でも時間に関するコメントが多いようです。
- 毎回、規定事項を事細かく説明するが、急いでいる時はいら立つことがある。簡素化できないか。(男性45歳)
- 営業時間が短く、帰りが早くなってしまう。(女性28歳)
- 時間設定が分かりにくい。借りるまでの手続きが混雑していて、すぐに借りられない。旅の貴重な時間のロスである。(女性31歳)
- 冬の時期のスタッドレスタイヤを履いている車種に限りがある。(男性49歳)
- 車の中の清掃が行き届いていなくて砂があった。(女性47歳)
▲マイボイスコム株式会社:『レンタカー』に関するインターネット調査
レンタカー会社が集客する方法
実際にレンタカー会社が集客をする場合には、先ほどの不満点を改善することで集客が望めます。ここからは具体的な集客方法について解説していきます。
出発までの時間を迅速化
レンタカーに関する調査では、時間に対して不満を持っている利用者が多く見られました。
実際にレンタカーを借りる際にはネットや電話で予約しますが、それだけでは契約が完結しておらず、当日店舗で契約内容を説明や注意事項の説明を受けサインをするため、時間帯や店舗によっては混み合い出発までに時間がかかってしまいます。
そのためレンタカー各社は近年、事前チェックインサービスを導入しています。これはネットの事前予約の際にウェブで利用者に契約内容、注意事項に目を通してもらうことで、出発時に手間や時間を短縮しスムーズに出発ができるサービスです。これによりネックとなっていた時間の削減が可能です。
ターゲット別の宣伝
当然のことではありますが、集客には宣伝が必要不可欠です。
ここでいう宣伝には大きく2種類あり、まず地元住民への宣伝、そしてインターネットにおける不特定多数への宣伝です。
店舗の近くに住む住民に対して有効なのが「のぼり旗」です。のぼり旗を設置することで、通りかかる人に店舗の存在を周知させられます。のぼり旗はインターネットで安く注文できるので、簡単に導入できます。
インターネット上で宣伝する方法の一つに、「Googleマイビジネス」があります。利用者がGoogleで店舗を検索した際、右側に店舗情報が表示されるようになっていますが、そのシステムのことをGoogleマイビジネスといいます。
利用者は口コミをその店舗のページに書き込むことができ、管理者はその口コミに返信することができます。たとえ悪い口コミが書かれたとしても、それに誠意をもって返信することで、逆に印象が良くなることがあります。
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お客様に合わせたさまざまなプランを用意
近年、キャンピングカーでの旅行や高級車での観光地巡り、キャラクター車のレンタルなどが増えています。利用者のニーズにあったさまざまなイベントと合わせて楽しむプランを打ち出すことで、普段はできない体験を提供できます。
沖縄では、タイの三輪タクシー「トゥクトゥク」のレンタルを行っています。普通免許があれば誰でも運転でき、車では味わえない開放感を味わえます。沖縄でしかできない特別な体験を提供することで、人気につながっています。
集客にはリピーターの獲得がカギ
若者の車離れ、都市部の乗用車保有率の低下にともない急成長を遂げているレンタカー業界ですが、今後もさらなる拡大が見込まれます。さらにオリンピックに伴う訪日外国人の増加により利用者が増えると予想されます。
実際にレンタカー会社を経営する際には、利用者が最も気にする時間の短縮に取り掛かることで他社との差別化を図り、リピーターを獲得することが重要です。利便性を求めるばかりではなく、独自のサービスやイベントとの組み合わせを行うことも集客には効果的です。
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