アパレルネットショップの開業方法を解説!事前準備と必要な手続き、成功するためのポイントも

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アパレル市場のEC化率は毎年約1~2%ずつ上昇しており、2019年の市場規模は1兆9,100億円に上っています。

店舗と違い、賃料などの維持費や人件費要らずで、立地に左右されず集客可能なECは、大手から個人まで幅広い規模の事業者が利用できる基盤です。

本記事では、既存ブランドのEC開始やオンラインでの開業において、手順や運用方法、利益を上げるためのポイントを解説します。

<参照>令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)報告書令和2年7月経済産業省商務情報政策局情報経済課

ネットショップを始めるには「商品準備」「EC構築」「集客」

ネットショップ開業の手順は、大きく3つのパートがあります。

初めに、商品展開の軸となるコンセプトやターゲット設定、そして商品の仕入れをします。次に、商品を売るプラットフォームであるECサイトを構築し、集客を開始します。これらの流れをステップごとに説明していきます。

ステップ1. ターゲットを描きコンセプトを決める

年齢、性別、嗜好、予算など、ターゲットを明確にします。万人受けを狙うとありふれたショップになってしまいますが、ターゲットを狭めることで専門性のあるショップ作りができ、明確な目的を持った顧客を集客できます。そして、好みや条件と合致した商品が豊富であればリピート利用につながります。

また、コンセプトを通じて、自社の商品を通じて顧客に何を伝えたいか、顧客にどうなってほしいかを伝えることは、顧客の期待感を高めるのに効果的です。ショップデザインや商品デザイン、サービス全体の軸になるため、入念に検討しましょう。

ステップ2. 商材の仕入れを選択

オリジナル商品か、仕入れ商品どちらかを選択します。

オリジナル商品のメリットは、独自性を出せるため差別化しやすく、熱狂的なファンがつきやすい点です。生産業者への依頼は、OEMとODMの2つの方法があります。OEM商品企画を自身で行い、工場側の規格範囲でデザインや素材、色を選び作る方法で、ODM商品の企画からデザインまですべての工程を依頼する方法です。新ブランドの商標登録やロゴ作成なども忘れずに行います。

仕入れ商品のメリットは、仕入れサイトを利用して安価な仕入れが可能なため、販売価格を抑えられる点です。

仕入れサイトの他にもメーカーから直接仕入れたり、リサイクルショップ、海外の通販サイトや現地などから仕入れられます。

NETESEA (ネットシー)、TOPWHOLE(トップホール)、SUPER DELIVERY(スーパーデリバリー)など複数サイトに登録しておくと、商品の質や価格など比較しやすくなります。

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ステップ3. 出店方法別の特徴を理解・選択

出店先は大きく3種類あります。手軽さ、集客効果、サイトのこだわりなど優先順位を決めて選びます。

  • モール型
    大型ショッピングモールに複数テナントが集まるように、一つのサイトに有名ブランドから小規模ブランドまで集結した形態で、楽天市場やAmazonが代表例です。
    サイトが5,000万人規模のユーザー数を抱えているため集客力が高い一方、価格競争が起こりやすく、出店料や販売手数料なども発生します。
  • ASPカート
    モール型と異なり、独自のドメインを持ち自社のショップを構築できます。
    ネットショップに必要な機能が一式揃っているため簡単に作れ、ソフトウェアの購入やサーバー契約は不要です。サービスによっては月額料金や初期費用が発生することもあります。BASE、STORESなどが代表例です。
  • ソフトウェアインストール型
    ASPカートと同様に、独自ドメインで構築できます。
    パッケージシステムを購入してインストールし、カスタマイズしますが、自由度が高く多機能化も可能です。ただし、一定のITスキルが必要で、サーバーの準備や管理も自身で行うなどハードルが高いのがネックです。

ステップ4. ネットショップのデザインを決める

出店先の種類にもよりますが、カスタマイズ可能な範囲で、コンセプトや商品の魅力が伝わるデザインにします。

また、ネットショップでは商品を手に取らずに購入するため、着用した雰囲気や素材感、細部の作りなどが伝わるような工夫が必要です。

掲載する写真は、全体がわかるヒキの写真と、細部がわかるヨリの写真を選び、不明点を払拭できるようにしましょう。

機能がすぐにわかるようなサイトデザインも重要です。操作に難があるとストレスの原因となり、離脱リスクが高まりまるため、リンクやボタン、導線設計、リコメンド機能の追加など、わかりやすいUIを心掛けます。

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ステップ5. ショップへの商品登録に必要な備品を揃える

商品の撮影や画像編集に必要な備品を揃えます。最低限、パソコンとデジタルカメラ、画像編集ソフトを用意すると安心です。以下の利用用途や推奨スペックを参考に選ぶと良いでしょう。

  • パソコン
    商品情報の登録、在庫管理、アクセス分析に利用します。
    推奨スペックは、CPUが「Intel Core i3」以上、記憶媒体(HDD/SSD)がストレージ500GB以上、メモリは8GB以上だと快適に作業できます。
  • デジカメ
    写真映りの良し悪しが購買意欲を左右することもあるため、スマートフォンではなく撮影に特化したデジカメを購入するのが得策です。
    1,000万画素以上が推奨で、露出補正やホワイトバランス調整機能が付いたカメラは、実際の色に近い色見で撮影できるため、実物との乖離を防げます。
    レフ版などを使用した本格的な撮影は、一眼レフカメラやミラーレスカメラが適しています。
  • 画像編集ソフト
    撮影した写真の編集や文字入れなどに使用します。無料のソフトもありますが、Photoshopなど有料ソフトを使えば、背景をぼかしたり商品に影を付け加えたり、ちょっとしたシワを削除するなど、微修正も自在です。
    また、文字入れのバリエーションも豊富で、商品画像の他にもアイキャッチやバナーデザインなど幅広く使えます。

ステップ6. 決済の種類や配送方法を決める

まずは利用者の多いクレジットカード、代金引換、コンビニ払いの3種類を提供し、サービスイン後に他の手段を追加するとスムーズです。

配送については、梱包材や箱などのストックを確保し、個人で郵便局ヤマト運輸佐川急便などの配送業者に依頼するか、代行サービスを利用します。

ショップ運用に慣れてきたら、ショップカードや名刺も準備して同封すると良いでしょう。

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ステップ7. SNS活用でショップに集客

ショップへの集客は、有料のWeb広告を出稿する方法もありますが、Instagramを使った商品紹介やキャンペーン告知が有効です。手軽に更新でき拡散力も高いため、無料で集客を狙えます。

投稿へのリアクションやコメントを逐一確認する時間が無い場合は、ツールを導入すると良いでしょう。優良顧客になりそうな相手をフォローしたり、いいね!などのアクションを自動化できます。

また、インフルエンサーマーケティングも効果が期待できる集客方法です。フォロワー数が多く、商品ブランドとマッチするインスタグラマーを選出し、商品の着用画像や使用感についてコメントを掲載してもらいます。多くのフォロワー商品やブランドに興味を持ち、真似して購入することが見込めます。

ネットショップ開業に必要な手続き

本業、副業に関わらず、ネットショップを立ち上げた年の翌年に「確定申告」をします。対象はネットショップにより所得額が年間20万円を超える事業になります。

また、「開業届」を提出すると、確定申告時に節税効果の高い「青色申告」を利用できます。開業届は個人事業主であることの証明にもなり、屋号付きの銀行口座が開設できるなどネットショップ運用に便利です。

仕入れ先がリサイクルショップの場合は、「古物商許可」を管轄の警察署で申請します。

初心者でも成功できる運用のポイント

立ち上げたブランドをいかに認知してもらい、集客できるかは、開設後の運用にかかっています。

的確なタイミングで商品を掲載し、閲覧されているかウォッチして改善すべき点を見極めることが、軌道に乗せるための重要なポイントになります。

アパレルの「販売サイクル」に合わせ仕入れや販売をスケジュール

アパレル業界では基礎となる「季節商品」に合わせ、仕入れや販売計画を立てます。主に「SS(春夏)」と「AW(秋冬)」の2シーズンを意識し、閑散期の2月と8月は、セールを開催したり既存顧客へクーポンを配布したりするなど臨機応変に対策します。

また、販売サイクルに合わせ、ショップのデザインに季節を取り入れるのも新鮮味があり注目されやすくなります。コンテンツへの興味も促進され、さまざまな商品カテゴリや特集をチェックするなど、ショップ内の回遊にも効果的です。

Googleアナリティクスなどでサイト訪問者を分析する

安定した利益を出し続けるためには、日々の売上げを分析し、改良し続けることが大切です。

Google アナリティクスなどのアクセス解析ツールを用い、閲覧者の属性傾向、訪問率や離脱率、購入に至ったコンバージョン率などを定量的に把握し、ショップの実装を効果検証します。

売上げが伸び悩む場合、商品ではなくコンテンツが見づらい、使いづらいなどの可能性もあるため、要因を特定して継続的にメンテナンスしましょう。

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予算とターゲットに合わせたECサイトでファン獲得

ネットショップは実店舗に比べ開業しやすく、SNSなどを使い効果的な集客も見込めるため、立ち上げのハードルは低いと言えます。

事前準備を着実に行い、開設後は顧客分析をしながら、大手には真似できない個性や魅力を武器に固定客を増やすことで、安定した売上げにつながります。

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