CXとは?カスタマーエクスペリエンスの成功事例や向上させる方法も解説!

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CX(カスタマーエクスペリエンス)とは、顧客体験顧客体験価値を意味する言葉で、商品の購入に至るまでの過程やアフターサービスの過程など全てを快適にし、「より良い顧客体験」を創出することが大切です。

コロナ禍で顧客のニーズは刻一刻と変化しています。「モノ消費」から「コト消費」へ消費傾向が移り、いかに顧客へ価値ある体験を提供できるかがビジネスに欠かせないポイントになっています。ここでは重要になるCX(カスタマーエクスペリエンス)の意味や特徴、向上させるためのポイント、成功事例を紹介します。ぜひ、自社のマーケティング施策に役立ててください。

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CX(カスタマーエクスペリエンス・顧客体験価値)とは

カスタマーエクスペリエンスは、英語では「Customer Experience」と書き、「顧客体験」という意味になります。CX(カスタマーエクスペリエンス)は顧客体験価値ともいい、顧客視点のすべてのユーザーエクスペリエンスを意味します。

顧客は商品情報や口コミをチェックする中で知識を得ると同時に、心理的、感覚的なものが芽生えます。ここでポジティブな体験を与えることが他社との差別化につながります。

CXとは顧客視点での体験

購買に関わるプロセスは、順に、商品を知り興味を抱く、ニーズに合ったものか調べる、購入する、使用する、問い合わせをする、アフターフォローを受ける、再購入する、といった段階があります。

このすべての段階の行動で体験されるものとその価値をCX(カスタマーエクスペリエンス顧客体験価値)といいます。

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CXの特徴

CXの概念には、商品サービスを実際に使う直接的な体験だけでなく、購入に際し営業担当者からの説明がわかりやすかった、購入後のサポートが親身で安心した、企業の社会貢献に共感できる、といったような非物質的価値も含まれるのが特徴です。

商品サービスの販売において、購入前から購入後までの長期サイクルの中で、一貫して満足度の高いサービスを目指すということになります。

CXにおける経験価値の5つの分類

CXは、顧客の心理や感覚に訴えかける体験をとらえる概念です。CXでは心理や感覚について以下の5つに分類してその価値を整理しています。

1. 感覚的経験価値(Sence)

2. 情緒的経験価値(Feel)

3. 行動的経験価値(Act)

4. 知的経験価値(Think)

5. 社会的経験価値(Relate)

感覚的経験価値は、人間の五感である視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚を刺激する経験を指します。たとえば、心地よい音楽や、良い肌触り、好ましい香りは顧客経験価値です。

情緒的経験価値は、かっこいい、美しい、安心、といった人の感情にはたらきかける経験を指します。サンリオピューロランドは、キャラクターのデザインに好感を抱く顧客にとって、情緒的経験価値を提供してくれる場であるといえるでしょう。

行動的経験価値は、自ら参加し体験することに対する評価を意味します。生活空間や習慣、新たな体験がこれにあたります。

知的経験価値は、勉強になると感じられる出来事かどうか、自分の価値を思考面で高められたかどうかについて感じ取るものです。創造に対する意欲や知的欲求を満たす、謎解きや水族館などが例に挙げられます。

社会的経験価値は、集団や文化など、特定のものに属している感覚を訴求する経験のことで、スポーツジムのメンバーシップやSNSもこれに該当します。

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CV(カスタマーエクスペリエンス)と他のビジネス用語との違い

CXとUX、UI、CSの関係性

CXと似た言葉にUX、UI、CSがありますが、すべて顧客に関わる重要なキーワードです。近しい意味のものや包括関係にあるものなど、間違いやすい言葉であるため解説します。

カスタマーとユーザーの違い

CXは「カスタマーエクスペリエンス」の頭文字であるように、製品やサービスを購入する人(顧客=カスタマー)を指します。

一方、UX/UIは「ユーザーエクスペリエンス」「ユーザーインターフェイス」の頭文字です。対価を支払うかどうかにかかわらず、使用する人全般を指します。

UXとUIとは?

CXは顧客のあらゆる体験を意味するのに対し、UXは商品やサービス単位で顧客が得られる体験のことを指します。

また、UIはユーザーインターフェイスのことで、顧客が閲覧する情報のすべてです。

パソコンを例にすると、パソコンを使用する中での体験はUX、入力や表示方法など顧客が目に触れたり使う部分がUIです。

CXとCSの違いは?

CSはカスタマーサティスファクションであり、顧客満足度を意味する概念であり指標です。CXが一連のプロセスで得る総合的な顧客体験を表すのに対し、そのプロセスを細分化した際の満足度をCSと呼びます。

CSはアンケートやインタビューなどで集約した内容を数値化して計ることが多く、企業によって基準は異なってきます。

CX(カスタマーエクスペリエンス)向上による5つのメリット

類似した商品サービスで溢れた今の社会で、顧客も商品比較や口コミのチェックなどリサーチ力がついてきています。

CXの向上は、こういった顧客行動の一貫の中で、自社を選んでもらうために付加価値を高めることになります。

他社との差別化ができる

店舗や施設は、CXの実現で優位性を確立できます。

たとえば、雑貨商品を扱う企業でも、百貨店は、商品や接客など徹底された品質とブランド力で情緒的価値を与え、無印良品では、自然素材を活かした商品店舗作りで顧客に感覚的価値を与えています。

また、100円ショップでは安価な商品を組み合わせたDIYのアイデアを紹介し創造的価値を掻き立てるなど、独自のCXを展開し顧客獲得につなげています。

口コミ効果によるブランディングができる

商品サービスに好感を持ち、ロイヤリティが高い顧客は、自ら周囲の人へ商品を薦めたり情報を共有したりします。最近ではSNSで商品名などをタグ付けして口コミ投稿もできるため、瞬時に情報が拡散されます。

さらに、親しい人からの情報は信ぴょう性が高いため顧客獲得につながりやすく、コストをかけずに強い宣伝効果が得られます。

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リピーター獲得につながる

CXにより顧客が良い体験をすると、ブランドに対し好感を持ち、信頼を置くようになります。

さらに、購入の際、商品を基準に複数ブランドを比較して選んでいた顧客が、ブランド内のさまざまな商品に興味を持ち、積極的に購入するようになります。ブランドイメージの向上が、リピーター顧客の獲得につながります。

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顧客離れの抑制につながる

カスタマーエクスペリエンスを意識することで商品サービスの質が向上すると、ファンやリピーターの獲得につながります。その結果、顧客の満足感が高まり、顧客離れの抑制につながります。

CX(カスタマーエクスペリエンス)向上のための5ステップ

顧客のニーズが多様化する中、常に同じ方法では満足度を満たせません。各タッチポイントで顧客がどう感じているのかを検証し、見直しや改善を行うPDCAサイクルを回すことで、効果的なCXを実現します。

1. 顧客データ分析

まずは自社の商品サービスの対象となる顧客のニーズを把握します。社内の顧客データから欲求や満足度、状態などを分析します。

このとき、カスタマージャーニーマップを作成し、CX全体の流れと、各タッチポイントにおける顧客の行動や思考を可視化すると、精度の高い仮説を立てられます。

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2. 目標設定

CXでどのような体験価値を提供するか、目標を設定します。目標を明確化するためにペルソナを設定し、1で作成したカスタマージャーニーに沿って改善すべき点や新規施策などを検討します。LTV(顧客平均単価)や解約率といった定量的な指標をKPIとして持つと良いでしょう。

3.実行

戦略に基づき実行します。ここには、店舗の空間作り、接客やカスタマーサポートの研修、ウェブサイトの改良などの事前準備も含まれます。また、次のPDCAに効果的に活かせる顧客データを集め、顧客の行動や思想をキャッチしながら進めていきます。

4.フィードバックの分析

目標への到達度合いや、顧客が期待通りの行動や気持ちになれているかなど、カスタマージャーニーと比較しながら振り返ります。

5.目標の再確認

フィードバックを踏まえ、新たな目標を立てます。目標に対し必要な顧客データ分析を行います。またカスタマージャーニーマップも再度作成します。

CX(カスタマーエクスペリエンス)の成功事例

現在CX向上のために取り組みを進めている企業は増えています。実際にCXの向上に成功した企業例を紹介します。

事例1. ソニー損保

ソニー損保では自社にとってマイナスなユーザーからの意見もHP上で公開しています。そしてその声に対してどのように取組み・改善を行ったかも発表しています。

良い部分だけをアピールするのではなく、顧客の視点に立ち信頼関係を築いていくことがよりよいCXの提供に役立っています。

事例2. スターバックス

スターバックスでは、接客から店内環境などを含めた来店中の全体験を「スターバックス体験」としています。飲み物や食べ物を提供するだけでなく、来店して得られる体験自体を提供し、顧客の獲得に役立てています。

市場のコモディティ化でCXが重要に。コロナ禍ではオンライン空間も意識

これまでCXは、顧客目線の接客サービスや空間デザインなどリアル店舗での施策が主流でしたが、コロナ禍で顧客行動がウェブサイトやSNSに移行しています。

さらに、市場のコモディティ化が進み、物理的価値や金銭的価値だけでは差別化が難しくなってきています。 パソコンやスマホの向こう側にいる顧客をイメージし、リアル店舗に変わる新たなCXを展開していく必要があるといえるでしょう。

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