コロナ禍の美容室選び、89%が感染対策を重視:サービス業界動向まとめ【2021年1月】

2月2日、10都府県での緊急事態宣言の延長が発表されました。外出自粛の影響により、サービス業界には厳しい状態が続いています。

理美容業界では、コロナ禍の利用意向についての調査結果が発表されました。外出自粛で利用頻度が減少しているほか、89%の人がコロナ対策を重視しており、対策を行っていない場合76%の人の来店意思が変わることがわかりました。

旅行・観光業界では、観光の「オンライン化」が進んでおり、「オンラインうどんタクシー」など変わった企画が生まれています。

本記事では、2021年1月のサービス業界の動向についてまとめます。

※なお、今回は「サービス業界」に分類される業種のなかで、理美容・医療・観光・旅行などの業界動向についてまとめています。飲食業、小売業、宿泊業の動向については、以下記事をご覧ください。

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1月のサービス業界動向

JCBカードの利用情報をもとに発表される消費動向指数「JCB消費NOW」によると、1月1日〜15日までの消費動向指数は前年同月比で「旅行」が-70.8%、「娯楽」が-32.9%と、大きな落ち込みを見せています。

調査会社(JCB、ナウキャスト)は「サービス業を中心に緊急事態宣言の影響が大きく出ている。今後もサービス業を中心に消費の落ち込みが懸念される」としており、しばらくは厳しい状況が続くことが予想されます。

理美容業界の1月の動向:外出自粛で利用頻度が減少、コロナ対策重要に

では、ここから各業界の動向を解説します。

理美容業界では、株式会社ROIが「コロナ禍における美容室や理容室利用についての意識調査」を発表しています。

それによると、理美容室の今後の利用頻度は、2か月に1度のペースから3か月に1度以下のペースへと減少傾向にあることがわかりました。外出自粛の影響で、理美容室の頻度を減らしている人が多いようです。

また、コロナ禍で普段利用している店舗に来店した人は80%と、新しい店舗を訪れる人は少なく、常連客の重要性が浮き彫りとなりました。

一方、89%の人がコロナ対策を重視しており、対策を行っていない場合76%の人の来店意思が変わることがわかりました。一度ついたリピーターや常連客を離さないよう、理美容室でもコロナ対策をしっかりと行っていくことが求められます。

これについて、12月25日に「美容業における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」が改定されているので確認しておきましょう。

2020年5月、政府方針を受けて全日本美容業生活衛生同業組合連合会(全美連)が策定したもので、今回は以下の4点が主に変更されています。

  1. 「感染防止のための基本的な考え方」の項目内に、「従業員だけでなく事業主もガイドラインを遵守することが求められていることに留意すること」という一文が追加
  2. 感染防止対策基準の明確化(対人距離の基準が「2mを目安(最低1m)」であったものが「1m以上」に変更されるなど)
  3. 店としてとるべき対策のより具体的な提示(マスク着用、換気、遮蔽物の設置などについての具体的な指示や参考資料)
  4. 「症状のある方の来店制限等」の項目内に、「検温による発熱の確認」が追加

コロナ禍における美容室の利用、普段のお店を「利用する」80%

目次美容室利用への意識調査、「1か月に1度」の利用が減少普段のお店を「利用する」80% コロナ対策も訪問の意思決定に影響美容室利用への意識調査、「1か月に1度」の利用が減少株式会社ROIは、ミステリーショッパーサービス「ファンくる」会員を対象に「コロナ禍における美容室や理容室利用についての意識調査」を1月21日に発表しています。頻度は減りますが、普段通っている店舗を利用する傾向にあります。▲コロナ禍における美容室や理容室利用についての意識調査:株式会社ROI 同調査は2021年1月12日~...


医療業界の1月の動向:病床の逼迫が問題に

医療業界では、新型コロナウイルス流行による病床の逼迫が引き続き深刻な問題となっています。

東京では一時、新型コロナによる入院患者が3,000人を超え、当時のコロナ専用病床の88%が埋まってしまう事態となりました。現在(2021年2月初旬時点)も専用病床の使用率は高い水準となっており、重症患者の数も増加しています。

大阪でも患者の増加による病床の圧迫が続いており、1月20日には病状が回復した患者の退院を促す通知を出すなど、対応に追われています。病床数を増やす試みも行われていますが、使用率は60%程度と依然高いままです。

観光・旅行業界の1月の動向:観光の「オンライン化」進む

昨年末から続くGo To Travelキャンペーンの停止により、観光・旅行業界も厳しい状況にあります。そんな中、各地で観光をオンライン化する試みが行われています。

今年2月に札幌で開催される「さっぽろ雪まつり」は、オンラインでの開催がアナウンスされています。

その他にもスマートフォンでメイドカフェ・コンカフェを体験できる「アキバメイドオンライン」というサービスが秋葉原で開始されたり、香川県のバス会社では事前に名産品や「旅のしおり」を受け取った上でZoomを活用したツアーを楽しめる「オンラインうどんタクシー」を企画するなど、新しい企画が生まれています。

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新型コロナウイルス感染拡大の影響で、観光業界は大きな打撃を受けています。そのようななか、コロナ禍を生き抜くため、訪日旅行の大きな目玉コンテンツだったものが、オンラインへの転換を始めています。本記事ではそれぞれの事例を参考に、オンラインコンテンツ化への工夫について紹介します。インバウンド対策にお困りですか?「訪日ラボ」のインバウンドに精通したコンサルタントが、インバウンドの集客や受け入れ整備のご相談に対応します!訪日ラボに相談してみる目次さっぽろ雪まつりは今年はオンライン開催メイドカフェもオ...


インバウンド(訪日旅行)業界においては、政府による外国からの入国制限が1月14日に再度強化され、中国からのビジネス渡航者に対して待機期間中もビジネス活動を認めるといった条件付きの自宅待機緩和が認められなくなっており、観光だけでなくビジネス需要の取り込みも難しい状況となっているようです。

そこでインバウンド業界でも、オンラインでの取り組みが見られます。たとえば日本政府観光局(JNTO)は1月15日、ドイツで開催されるBtoB国際旅行博「ITB Berlin NOW」にオンラインで出展すると発表しました。旅行博では、商談やディスカッション、オンライン展示会などが予定されています。

JNTO、ドイツの国際旅行博にオンライン出展 共同出展者を募集、2/10まで

目次ビジット・ジャパン事業の一環としてオンライン出展トップスピーカーによる、世界の旅行業界の将来に対するディスカッションも予定ビジット・ジャパン事業の一環としてオンライン出展日本政府観光局(以下、JNTO)が、ドイツで開催されるBtoB国際旅行博「ITB Berlin NOW」に出展すると、1月15日に発表しました。JNTOは、3月9日から12日にかけて開催される完全デジタルのBtoB国際旅行博「ITB Berlin NOW」で、ビジット・ジャパン事業の一環として、オンライン出展する予定で...


【入国制限まとめ】2/8更新:全世界からの新規入国を再び拒否/日本・世界のコロナ対策渡航制限 最新情報が一目でわかる一覧表

日本は2020年10月1日から159の国・地域を対象に入国制限を緩和してきましたが、政府は、緊急事態宣言の発出に伴い、2021年1月14日から入国制限を再度強化しました。10月以降、ビジネス目的の渡航者と3か月以上の中長期の滞在者を対象に入国制限を緩和し、中国との間でのビジネストラック、レジデンストラック運用、帰国者に対する自宅待機の免除などを行ってきました。しかしながら、今回の水際対策の強化によってビジネストラック、レジデンストラック共に運用は停止され、全ての国からの帰国者並びに再入国者...


1月に発表されたサービス業関連のデータ紹介

ここでは、1月に発表された前年度のデータや次月以降の予測についての統計を紹介します。

帝国データバンクが「全国企業倒産集計」発表

帝国データバンクは1月13日、「全国企業倒産集計」を発表し、2020年の企業倒産に関する統計をまとめました。

これによると、全体での倒産件数自体は7,809件で、2000年以降では2番目の低水準となっています。新型コロナウイルスの流行に伴い危機に陥る業界は数多くあるものの、政府や自治体などによる支援策が功を奏しているようです。

業種別では、旅行・宿泊業の倒産が127件と目立って多いものの、前年比76.4%と前年よりは減少しています。そのほか医療業で125件、士業など専門サービス業で335件、娯楽業で93件の倒産がありました。

JCB、ナウキャストが「JCB消費NOW」による2020年消費動向総括を発表

JCBとナウキャストは1月27日、先述の「JCB消費NOW」を用い、2020年の消費動向を総括した結果を発表しました。

これによると旅行業は4月と5月にそれぞれ前年同期比-93.1%と-90.3%という深刻な落ち込みを経験し、以降は回復貴重にあったものの、Go To Travelキャンペーンの停止前後から再び停滞が続いています。

娯楽業に関しても3月以降急速に落ちこみ、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」のヒットで一時盛り返したものの、以降は低迷しています。

消費 指数 推移 旅行 宿泊 外食 娯楽
▲消費指数推移:旅行・宿泊・外食・娯楽(引用元:「JCB消費NOW」による2020年消費動向総括)

博報堂が2月の消費予報を発表

最後に、博報堂による2月の消費予測を紹介します。博報堂生活総合研究所は1月26日、「来月の消費予報・2021年2月」を発表しました。

それによると、2月の消費意欲指数は41.7点で、前月比では-6.9ポイントとなっています。ただし、2月は1年のうちで消費が落ち込む時期であり、前年比では+0.3ポイントとなる見込みです。

一方、「特に買いたいモノ・利用したいカテゴリーがある」人は20.1%で、調査開始以来2月で最低の数字となっています。

なかでも「旅行で消費の予定がある人」の数が前年の半分になるなど、レジャーや外出に関する消費意向が大きく減少しています。それでも消費意欲の大きな減退がみられないのは、「書籍・エンタメ」、「PC・ タブレット」といった「イエナカ」需要に押し上げられているためのようです。

理美容や日用品といった、日常生活における消費意欲の減退はみられませんでした。

消費意向 博報堂 来月の消費予報 2021年2月
▲カテゴリー別消費意向(引用元:博報堂生活総研[来月の消費予報・2021年2月])

全体として外出を伴うサービス業が停滞しており、緊急事態宣言の延長も重なったことで今後も厳しい状況が続くことが予想されます。

なかでも旅行業の落ち込みは著しく、2月はインバウンドやGo To Travelキャンペーン再開による需要の復活の見通しも立たないため、オンライン化などの新しい試みによる訴求が必須となっていくでしょう。

<参照>

NHK NEWS WEB:クレジットカードでみる消費動向 1月前半も悪化 コロナ影響

PRTIMES:コロナ禍での美容室や理容室利用についての意識調査

毎日新聞:新型コロナ 3000人超入院 東京の病床、88%埋まる 増やせば通常医療圧迫

朝日新聞:コロナ患者の転院支援へ、大阪府が新チーム 病床を圧迫

帝国データバンク:全国企業倒産集計 2020 年報

ナウキャスト:【プレスリリース】新型コロナ国内確認から1年。「JCB消費NOW」による2020年消費動向総括

博報堂:博報堂生活総研[来月の消費予報・2021年2月](消費意欲指数)

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この記事の筆者

口コミラボ編集部

口コミラボ編集部

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