家庭で試用してもらうホームユーステスト(HUT)そのメリット・デメリットとは?

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ホームユーステストとは、モニターの家庭で商品を試用してもらい、評価や感想を求めるマーケティングリサーチ手法です。商品の顧客評価や課題点、強みや弱みなどを知るうえで役立ちます。

モニターにブランド名を開示するかどうか、単一の商品のみを提示するか複数を比較してもらうかなど、リサーチの目的や商品特性に応じて、実施方法を工夫することが大切です。

この記事ではホームユーステストの概要、メリットとデメリット、テスト方法の種類を紹介します。

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ホームユーステスト(Home Use Test)とは?

ホームユーステストマーケティングリサーチ手法のひとつで、モニターの家庭で製品を試用してもらうものです。会場で試用してもらうよりも、利用者の本音を引き出しやすい点が特長です。

ブランド名の開示の有無、テスト対象の単複によって次のように分けられます。

  • ブラインドテスト:ブランド名をモニターに開示せずに試用してもらう
  • ブランデッドテスト:ブランド名をモニターに開示したうえで試用してもらう
  • モナディックテスト:単一の商品を試用してもらう
  • 直接比較法:複数の商品を試用してもらう

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ホームユーステストの特徴・メリット

来場したタイミングでしか試用できない会場調査に対して、ホームユーステストいつもの環境で、継続して試用してもらえるのが利点です。経過観察が必要な商品の場合や、テスト商品が多い場合に適しています。家庭で行うため、親、配偶者、子どもなど、同居家族の意見をリサーチできる点も、ホームユーステストならではの特長です。

さらに、テスト時間や場所を選ばないためモニターを獲得しやすく、会場が不要というメリットがあります。多数のモニターを必要とするテストではモニターや会場の手配が難しくなるため、ホームユーステストを採用することもひとつの手です。

ホームユーステストのデメリット

各モニターの家庭で行うホームユーステストは、モニターへの報酬のほかに、テスト商品の配送料が必要です。使用後の回収が必要な場合には、返送時の配送料もかかってしまうため、その分のコストがかかります。

また継続的に調査を行える一方、モニターが途中離脱するリスクは避けられません。

そのほかにも商品が適切な管理下に置かれなかったり、モニターごとに試用環境が異なったりなどの理由で、商品の実力を発揮できないケースも起こりえます。

会場調査との違い

ホームユーステストと会場調査はいずれもモニターに商品を試用してもらうテストですが、調査内容や目的によって、選ぶべき手法は変わります。

基本的には、管理環境が商品の品質に影響を与えやすいなど、すべてのモニターに対して同一の環境で調査を行わなければならない場合には会場調査、厳密な管理よりも日常的なシーンでの使用感を調査したい場合や、継続的な試用が必須の場合にはホームユーステストが適切です。

ただ、発売前の商品の調査など、テスト品やテストパッケージを厳重に管理する必要がある場合は会場調査にせざるを得ないでしょう。

ホームユーステストでできること

ホームユーステストは新商品評価の事前調査、既存商品の改良点の洗い出し、自社商品および競合商品の強み、弱みの分析などに適しています。

消費者が使用するシチュエーションと近い環境で試用してもらうことで、消費者視点のリアルな意見や感想を通じてニーズを把握しやすいテスト方法です。

商品を開発する段階でホームユーステストを行うのであれば、開発商品が消費者から得られる評価の調査、複数の候補商品から実際に発売する商品を選択するための調査などとして実施できるでしょう。

また既存商品の改良をする段階であれば、改良すべきポイントの調査、競合商品と比較して自社商品が改良できているかを確認する調査などに活かせるでしょう。

ホームユーステストにおけるテスト品の提示方法とモニターの評価方法

ホームユーステスト商品の提示方法や評価方法によって、ブラインドテスト、ブランデッドテスト、モナディックテスト、直接比較法に分けられます。

以下では、それぞれの方法について紹介します。

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テスト品の提示方法1:ブラインドテスト

ブラインドテストは、モニターにブランド名を開示せず行うテストです。商品の箱やラベルを白や無印などに変更することで、モニターには商品の銘柄がわからない状態にして提示します。複数の商品についてテストするときはA、B、Cなどと便宜上の名称をふることもあります。

特定の銘柄に対して持っている先入観を排除して商品評価を得られる点が特徴で、商品に対する純粋な評価を求める場合に効果的な方法です。

そのほかにもブランド名をばらしたくない場合や、開発段階で商品の名称やパッケージが未決定の場合などにも用いられます。

テスト品の提示方法2:ブランデッドテスト

ブランデッドテストは、モニターにブランド名を開示して行うテストです。市販されている、または販売予定のパッケージを使用することで、モニターに商品の銘柄がわかる状態で提示します。

特定の銘柄に対する先入観や印象を含めた総合的な評価を得られる点が特徴です。商品の品質や性能だけでなく、ブランディングの差異も調査できるため、実際に売り場で並んでいる場合の訴求力を試すことができます。

開発段階の商品について調査する場合も、できる限り販売予定のパッケージに近いものを使用することで、よりリアルな市場調査につながります。

モニターの評価方法1:モナディックテスト

モナディックテストは、モニターにひとつの商品だけを提示して行うテストです。他の商品と比較しない絶対評価形式となるため、特定の商品について単独で調査したい場合に適しています。

消費者の購入プロセスを考えたとき、同時に複数ブランドの商品を購入するケースが稀だと考えられる商品を調査したいときに向いています。

たとえば電動歯ブラシがこれにあたります。一方、ビールや洗剤などの場合は同時に複数ブランドを購入して試してみるというケースも想像に難くないため、複数商品での比較を行う必要があるでしょう。

モニターの評価方法2:直接比較法

直接比較法は、モニターに複数の商品を提示して行うテストです。複数種の商品を比較する相対評価形式となるため、さまざまな商品について優劣をつけたい場合や、強みと弱みを分析したい場合などに適しています。

直接比較法では相対評価の特性上、商品を試用する順番が結果に影響を与える可能性を考慮する必要があります。先に試用した商品評価が、その後試用する商品評価に影響を及ぼすことが考えられます。

そのため、たとえば2つの商品について調査を行うのであれば、モニターを2つのグループに分けて商品A→商品Bの順に試用してもらうモニター数と、商品B→商品Aの順に試用してもらうモニター数を同数にするなどの工夫が求められます。

潜在的な顧客の本音を引き出せるホームユーステスト

モニターに普段生活している家庭内で商品を試用してもらうことで、顧客の本音を引き出せるのがホームユーステストです。新商品の事前評価、既存商品の改良点の発見、競合商品の強みや弱みの分析などさまざまな用途で利用できます。

ホームユーステストには、ブラインドテストとブランデッドテスト、モナディックテストと直接比較法など、モニターに対する商品の提示方法にいくつかのパターンがあります。目的や商品に応じて適切な方法を選択することで、より細やかなニーズの把握につながるでしょう。

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