ビヘイビアル(行動学的属性)とは?顧客分析に必要な4つのセグメントを解説

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現代日本のライフスタイルは多様化しており、それに伴い消費者のニーズも多様化してきました。マーケティングにおいて、顧客分析に基づくターゲット市場や顧客の選定の重要性は増しています。

マーケティングにおける顧客分析の方法の1つにセグメンテーションがあります。セグメンテーションとは市場を構成する人々を、共通する属性に基づきグループ分けすることです。

セグメンテーションの指標となる属性にはいくつか軸が存在しますが、その1つにビヘイビアルがあります。今回はビヘイビアルを含む、顧客分析に必要となる代表的な4つのセグメントを紹介します。

ビヘイビアル(行動学的属性)とは?

ビヘイビアル(行動学的)属性とは、マーケティングにおける分類方法として注目されているセグメントの1つです。名前の由来は「behavioral(行動の)」という英単語です。

ビヘイビアルの分類では、顧客が商品サービスに対して行った行動を基準として、グループ分けをします。

たとえば顧客の過去の行動を根拠として、商品サービスの利用頻度や利用目的などを数値化し、多いか少ないかで分類します。

過去の実際に取った行動をもとに予測するため、他の分類手法に比べて、予想通りになる可能性が高いといわれています。

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セグメント、セグメンテーションとは?

ビヘイビアル属性はセグメントの1つです。セグメントを直訳すると「1つのものを分割した一部分」という意味になります。

ここで取り扱うセグメントは、ある分野や市場を構成する消費者について、特定の基準をもとに分類や細分化した集団を指します。

ある集団からセグメントを取り出す行為はセグメンテーションといいます。

セグメンテーションには基準が必要です。代表的な4つの基準として「デモグラフィック(人口統計学的属性)」「サイコグラフィック(心理学的属性)」「ジオグラフィック(地理学的属性)」「ビヘイビアル(行動学的属性)」があります。

セグメントの目的

セグメントをする理由としてサービスや商品を届けたい相手を狙ってアプローチできる点が挙げられます。セグメントをすることでよりパーソナライズされたマーケティングを展開することが可能です。

セグメントが重要視されるようになった背景にインターネットやスマートフォンの普及があります。時間や場所の制約を受けず、多種多様な情報を入手できるようになり、より自分に合う商品サービスを選べるようになりました。

そこで、顧客分析でセグメントすることにより、自社がターゲットにする層に的確にアプローチすることができます

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ビヘイビアルの活用の利点

ビヘイビアルは、顧客の過去の行動を指標とした分類方法です。実際にとった行動をもとに分類しているので、その後の行動の予測がつけやすいという特徴があります。

またウェブサイト上で収集できる情報から分類できることから、オンラインでマーケティングを行う場合にも適しています。

たとえば、ウェブサイトを訪問するユーザーが使っているのキーワードから、ユーザーが検索した理由(ニーズ)を仮説だて、そのニーズごとにグループを作ります。

マーケティング施策では、どのグループに対しどのような働きかけをするのかを検討、実施、確認します。ユーザーのニーズは情報収集なのか、比較なのか、購入なのかが仮説として見えているため、有効な施策を検討できます。

セグメントに必要な4つの軸

セグメンテーションの際には、何を軸に市場を細分化しているかということが重要です。ここでは代表的な4つの軸を解説します。

1. デモグラフィック(人口統計学的属性)

デモグラフィック(人口統計学的属性)とは、顧客の性別、年齢、在住地域、学歴、職業、所得などをセグメントとして分類する方法です。

たとえば、テレビ業界では、年齢と性別をセグメントとして使っています。年齢層や性別が同じであれば、関心や興味が同じであると推測してドラマやテレビ番組などを制作しています。

しかし、ライフスタイルが多様化した現代ではこの分類で同じセグメントに所属する人々であっても、興味関心や、ライフスタイル、消費行動が大きく違うということも珍しくありません。

2. サイコグラフィック(心理学的属性)

サイコグラフィックとは、個人の感性にかかわる分野で分類することをさします。

主に価値観、趣向、宗教などの信念、ライフスタイル、心理的特徴などをセグメントとして分類する方法です。ニーズが多様化する現代の中でも、最も重要視されている分類方法の1つです。

たとえば、アパレル市場では、高級ブランドを好む人とファストファッションを好む人を区別する必要があります。

他にも、最新の流行に対する関心の強弱でも分類していくとことでより具体的な分類が可能です。

3. ジオグラフィック(地理学的属性)

ジオグラフィックとは、国、地域、都市の規模、経済発展、人口、気候、文化、生活習慣、宗教、政策など、地理学属性をセグメントとして分類することです。

地域によっては宗教により行動を制限するなど、地理的な属性が行動に大きく関係しています。

たとえば、イスラム教は飲酒の禁止、特定の処理されない肉の食用禁止等が定めされており、これらが地域の属性によって消費者や市場に深く関わっています。

4. ビヘイビアル(行動学的属性)

ビヘイビアル(行動学的属性)とは、利用頻度や利用目的、購入日時、購入商品、購入金額、価格感度、閲覧ページ、サイト閲覧時間などをセグメントとして分類する方法です。

消費者が商品サービスに対してとった行動から分類します。

たとえば、ミネラルウォーターの消費について考えると、「決まったブランドをECで定期購入」「たまたま目についたブランドをECで購入」「立ち寄ったスーパーで購入」「コンビニで見かけて購入」と、同じ商品の購入であっても、回数や経路といった要素によって区分けができます。

セグメンテーション:セグメントを行う際のポイント

セグメントはターゲットを決めるために市場や顧客を細分化したまとまりであり、切り分けの作業はセグメンテーションといいます。

ただし、属性にそって細分化すればよいというわけではありません。思い付きで市場を構成する消費者を分類しはたらきかけても、認知拡大や購買といった目的を達成することは難しいでしょう。

正しいセグメントをするからこそ、効果的な結果を得ることができます。3つのポイントを解説します。

1. 目的を明確化しておく

セグメントを行う場合に最初にすべきことは、マーケティングの目的を明確にすることです。なぜなら、マーケティングの目的によってセグメントも変化するからです。

たとえば、目的が販売推進であった場合とリスト集めだった場合では、セグメントの変数も変わってきます。これは目的に応じたセグメントの変数を使い分けるためです。

セグメントをする際には、何のためにマーケティングをすべきなのかを最初に考えることが重要です。

2. 目的に応じてセグメントを使い分ける

セグメントはマーケティングの目的に応じて使い分けをします。目的が複数ある際は、セグメントも目的に応じて変化させます。

たとえば、顧客単価の向上が目的の場合、今までの購買履歴や趣味など、サイコグラフィック、ビヘイビアルを使用しセグメントをします。

新規顧客獲得が目的の場合は、顧客の性別、年齢、所得など、デモグラフィックを中心にセグメントをします。

3. 細分化しすぎない

セグメンテーションは市場や顧客を細分化することですが、必要以上に細分化しすぎると、ターゲット層が少なくなりすぎてしまう危険性があります。

たとえばオンラインでコーヒー豆を売る場合に、「30代後半」「男性」「東京在住」「既婚者」「休日に飲む」といったように多くの条件を設定してしまうと、ターゲットの数が少なく、利益を上げることが難しくなってしまいます。

このような場合は、より多くの顧客を含む想定市場となるよう、ターゲット層を広げたセグメントをします。でもグラフィック(人口統計学的属性)でなく、サイコグラフィック(心理学的属性)でセグメンテーションをする方が適切といえるでしょう。

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消費者のニーズが多様化している現代では、安さや品質だけでは売ることが難しくなっています。様々な商品サービスが溢れ、幅広いライフスタイルや価値観が存在する現代では、自分のライフスタイルや価値観に合っていると感じて初めて、商品の購入を検討してもらえます。

セグメントを使って細かく顧客分析することで、このように多様化した消費者の価値観に訴えかける適切なメッセージや商品開発につながるでしょう。

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