多くのユーザーが店舗検索にさまざまな地図アプリを利用しています。そのため、店舗側はそれぞれの地図アプリでの店舗情報を整備する必要があります。
もちろん利用率からいえば最重要はGoogle マップですが、iPhoneユーザーが利用する「Apple Maps」も、iPhoneユーザーの多い日本では重要になってきます。
本記事では「Apple Maps」と、Apple Maps上の店舗情報管理ツール「Apple Maps Connect」について、機能や登録方法を解説します。
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Apple Maps Connectとは
Apple Maps Connectとは、店舗・施設の情報をApple Maps上に登録する機能です。日本におけるiPhoneのシェアは60%以上と言われており、日頃Apple Mapsを利用している人も一定数存在していると考えられます。Google マップのみならず、Apple mapsにおける対策も必要でしょう。
Apple Mapsとは
Apple Mapsとは、iOS端末に標準で搭載されている地図アプリです。端末の画面上では「マップ」と表示されることもあります。Apple Maps内では店舗情報が以下のように表示されます。Google マップ同様、位置情報を元に「近くのレストラン」といったキーワードで検索できるようになっています。

店舗情報の下にはユーザーの口コミも表示されます。Google マップと似たような見た目ですが、口コミや写真は食べログなど口コミサイトに投稿されている内容を表示しているようです。

他にもいくつかGoogle マップに類似した機能があります。
「Look Around」はGoogle マップの「ストリートビュー」にあたる機能で、実際の街並みをマップ上でみられます。

「Flyover」はGoogle マップの「Google Earth」と類似した機能で、建物が3Dで表示されます。Google Earthには自然や歴史などをテーマにしたリモート観光のような機能「Voyager」がありますが、Flyoverにも各都市の観光地が巡れる「City Tours」という機能があります。

Apple Maps ConnectとGoogleマイビジネスとの違いは?使える機能の比較
このようにApple MapsとGoogle マップは似たような機能がありますが、管理ツールであるApple Maps ConnectとGoogle マイビジネスの機能には違いがあります。
以下の表は、Apple Maps ConnectとGoogle マイビジネスそれぞれで使える機能を比較したものです。

Google マイビジネスでは健康・安全情報やテイクアウト・デリバリー対応など幅広い店舗情報を登録できますが、Apple Maps Connectは電話番号、営業時間などの基本的な情報のみ掲載可能です。
また、現時点では投稿機能や分析機能といった機能もApple Maps Connectにはないようです。
さらにGoogle マップには独自の口コミ機能がありますが、Apple Mapsには口コミ機能が備わっておらず、じゃらんや食べログなど他の口コミサイトの口コミが転載されています。
このことから、Apple Mapsの店舗情報整備ではまず情報を登録し、その後Apple Mapsに掲載される口コミサイトの情報を整備するという流れにすると良いでしょう。
iPhoneの「マップ」vs「Googleマップ」徹底比較!8月日本上陸の「Look Around」「Flyover」機能詳細は
iPhoneの地図アプリ「マップ」は2012年から開発から提供されているApple独自の地図サービスで、日本を含む世界各国で利用できます。iPhoneの「マップ」には、道路の周囲を見渡せる「Look Around」や、都市の地図が3Dで閲覧できる「Flyover」、そしてビジネス情報を登録できる「Apple Maps Connect」など、Googleマップと競合する機能が数多く搭載されています。関連記事:今こそ知っておくべき、Google マップ・Google マイビジネス最新動向Goo...
Apple Maps Connectを利用するメリット、注意点
Google マイビジネスと比較すると、機能の充実度の面でまだ限定的といえるApple Maps Connectですが、Apple Maps Connectを利用するメリットはどこにあるのでしょうか。以下に解説します。Apple Mapsユーザーにお店を見つけてもらえる
TesTee Lab.によるiPhoneユーザー4,219名を対象とした2018年の調査では、iPhoneユーザーの約23%がメインで利用している地図アプリとしてApple Mapsを挙げています。
店舗がApple Mapsに登録することで、Apple Mapsのユーザーがお店周辺で「レストラン」「美容室」といった検索をした際、お店を見つけてもらえる可能性が高くなるでしょう。
無料で登録できる
Apple Maps Connectへの店舗情報登録は無料です。登録無料で集客、販促につながるのであれば、利用しない手はないといえるでしょう。
注意点:ユーザーが場所の情報を登録できる
ユーザーがAppleに対して登録されていない場所を報告することが可能となっており、施設名、住所、営業時間などを提案できます。
知らない間に自分の店舗が登録されていたといったことがないか、確認しましょう。

Apple Maps Connectで店舗・施設の情報を登録する方法
以下にApple Maps Connectの登録方法を解説します。
1. Apple IDでサインイン
Apple Maps Connectにアクセスし、「サインイン」をクリックします。

Apple IDとパスワードを入力します。

表示された確認コードを入力し、認証します(Apple IDで、パスワードに加え確認コード入力などの二段階認証を行うことは「2ファクタ認証」と呼ばれます)。

「Apple IDとプライバシー」が表示されたら、「次へ進む」をクリックします。その後、「完了」をクリックし、利用規約に同意します。

2. 基本情報を入力
続いて店舗情報の登録に入ります。
「場所の名前」「住所」を入力し、「検索」をクリックします。

店舗が表示されたら、ピンをクリックして情報登録を行います。
表示されない場合は、「新規場所を追加」をクリックし、基本情報を入力します。

- 場所の名前
:店舗名(ビジネス名)を入力します。新規追加の場合、大文字アルファベットのみの名称は登録できないので、注意が必要です。 - 国
:日本を選択します。 - 電話番号
:電話番号はWebサイトのものと同じでないと、後でエラーになる場合があります。 - 場所のステータス
:営業していれば、「この場所は営業しています」に設定します。 - カテゴリ
:カテゴリを検索し、当てはまるものを選択します。Apple Mapsにすでに登録されているカテゴリしか選べないため、注意して適切なものを選びましょう。 - Apple Pay
:「承認済み」か「未承認」かを選択します。
3. 登録した電話番号で確認コードを受け取る
入力後、登録した電話番号で確認用のコードを受け取ります。

「通話を受けてください」という表示が出てきたら、「今すぐかける」をクリックし、かかってきた電話で聞き取ったコードを入力します。
4. 住所、場所、営業時間などを登録
続いて自動入力された住所に間違いがないか確認をしたら、「次」をクリックします。

その後、マップが表示されるので、ピンを建物の出入り口付近まで動かし、「次へ」をクリックします。

営業時間、WebサイトやFacebookなどのWebリンクを入力し、完了後「次へ」をクリックします。


5. アラートが出たら修正し、審査へ提出
ここまで入力すると、入力したプロフィールに問題がないかどうかプロフィールが分析され、アラートが出た場合はそこで修正をします。

※マップ上の位置を表すピンが認証されづらく、何度もアラートが出てしまうことがあるようです。その場合はMaps Connectヘルプから問い合わせましょう。

修正完了後、「審査へ提出」をクリックすると、数日~2週間の審査に入ります。審査完了後、登録したメールアドレスに通知が届き、登録完了となります。