サロン経営に応用できる行動経済学の理論を4つ紹介 | 各理論の内容を解説

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行動経済学はサロンのマーケティングにも応用できます。

たとえば通常よりもサービスを安価に「お試しコース」を提供し、ユーザーを集客することも行動経済学を使ったプロモーションのひとつです。

この記事ではサロン経営に応用できる行動経済学の理論を4つ紹介します。

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サロンで使える行動経済学

サロンで活用することのできる行動経済学について、代表的な効果を4つ紹介します。

1. サンクコスト(埋没費用)

サンクコストとは「回収ができなくなった投資費用」という意味で、投資費用というのはサービス商品を購入するための時間や費やしたお金、労力などが挙げられます。

たとえば顧客が休日にショッピングモールへ出かけたとします。

店舗かの洋服店で気になるアイテムを見つけるも、なかなか購入に踏み切れません。すると時間だけが過ぎていき「せっかくの休日にわざわざここまで来たのに、何も買わないとここまで費やした時間や労力がもったいない」と感じます。

この場合、顧客がショッピングモールで費やした時間や労力が、サンクコストに当てはまります。

サロンで応用するには、安価に利用できる「お試しコース」などでユーザーの興味を引くことが効果的です。

まずは一度ユーザーにサービスを利用してもらい、「かけた時間やお金がもったいないから最後までサービスを利用したい」と思わせることがポイントです。

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2. バンドワゴン効果

バンドワゴン効果とは「多くのユーザーが選んでいるから」という理由で選ばれやすくなる現象です。

たとえば「常に行列のできているラーメン屋」や「通る度に売り切れているパン屋の名物メニュー」が話題になると、食べたことがなくても「きっとおいしいんだろうな」と安心感が増加し、興味が湧いて自分もその店舗に足を運ぶようなことはないでしょうか。

サロンでバンドワゴン効果を活用する際の具体例としては、メニュー表に「1番人気」「リピーター率No.1」といった、「多くのユーザーが選んでいる」ことが伝わる表現を加えることなどが挙げられます。

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3. ザイオンス効果

ザイオンス効果とは「同じ店舗や人に接する機会が多くなるほど、その店舗や人が好印象になっていく」という心理効果です。

たとえば初めて行く美容室の美容師に対して、最初は「話しかけづらそうだな。印象があまり良くないな。」と感じていたとしても、会う回数が増えて話す機会が多くなるとザイオンス効果が働き、「いい人だ」と感じるようになります。

リピーター獲得が重要になるサロンでは、このザイオンス効果をうまく活用することがポイントとなります。

具体的な施策としては、ブログやメルマガ、FacebookといったSNSなど、ユーザーと接することができるツールをこまめに更新することです。顧客がサロンに訪れない間にも常に発信を続けることで、店舗に対する良い印象を持たせられます。

また、来客時に同じ担当者がつくなどしてなるべく頻繁に顔を会わせることも効果的です。

4. ウィンザー効果

ウィンザー効果とは店舗から直接宣伝文句を聞くよりも、第三者の意見のほうが説得力がある」という心理効果です。

たとえばWebサイトでサービスを予約する際、レビューを見て評価が高いことを知り、その店舗を安心して選ぶことができた、といった経験はないでしょうか。

このように実際に利用したユーザーの声は信憑性が増し、顧客の判断基準として重要な要素になります。

サロンでもこのウィンザー効果を活用するために、お客様の声やレビューを多く集め、Webサイトや予約サイトなどで公開することが大切です。

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行動経済学をサロン経営に活用する際の注意点

行動経済学をサロンのマーケティングに活用する際、ユーザーに発信する情報や口コミ内容に配慮しておくべきポイントがあります。

より効果的にプロモーションを行うための注意点を3つ解説します。

1. 正しい情報を用いて宣伝する

店舗の特徴をユーザーに伝え、宣伝していくことは店舗集客において必要不可欠です。

しかしその内容を誇張したり、嘘や根拠のない実績を公開したりすれば、逆効果になります。

情報を偽ってしまうことで顧客からの信頼を失い、店舗集客にもマイナスに影響を与えてしまう場合があります。

店舗について表現する際には細心の注意を払い、事実に基づいた、正しい内容を発信することが大切です。

2. 顧客が情報に触れる回数や情報量を増やしすぎない

ザイオンス効果をうまく活用するには、メルマガやSNSなどで顧客と接する機会を増やす必要がありますが、頻度が高くなりすぎないよう、注意が必要です。

たとえば長文のメルマガが毎日のように送られてきては、顧客も負担になってしまい、どんなに内容が良くてもメールが読まれなくなり、最悪の場合は配信停止手続きがとられてしまいます。また、店舗側に有益な情報ばかり盛り込んだメルマガは、ユーザーにあまり好かれません。

メルマガやステップメールなどを送る頻度は、ユーザーにとって負担にならない程度にする必要があります。内容に関しても、ユーザーにとってわかりやすく、サロンに関連した美容情報など、有益な情報となるよう工夫することが大切です。

3. 口コミの信頼性の高さを示す

店舗の口コミを掲載する際には、信頼性の高さを示す必要があります

評価の良い口コミばかりを載せていると、口コミに対する不信感を抱くユーザーもいるため、注意が必要です。

否定的なコメントも正直に公開し、今後改善していく姿勢を見せることでユーザーに誠意が伝わります。

また口コミの信憑性を高めるために、ユーザーの写真や直筆のコメントを載せることも効果的な施策になります。

行動経済学を活用し、顧客の心理をとらえたマーケティングを

サロンのマーケティングで活用する行動経済学としては、サンクコスト、バンドワゴン効果、ザイオンス効果ウィンザー効果などが効果的です。

ただしこれらを活用するには、常にユーザーの視点に立つことが大切です。表現を誇張することなく、事実に基づいた情報を適切な頻度および量で発信することに注意しましょう。

ユーザーを惹きつけるには、上記のような行動経済学を応用し、顧客の心理をとらえたマーケティングがカギとなります。

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