Googleが定義する新たな検索行動パターンとは?マーケティングに役立つGoogleのサービスも解説

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Googleの調査によると、店舗商品を購入したスマートフォン保有者の70%が、購入前にスマートフォンで関連情報を収集したといいます。また、スマートフォンでの検索は実際の消費行動につながりやすいこともわかっています。

スマートフォンをはじめとしたモバイル端末の普及により、検索エンジンで調べものをすることへのハードルが低くなりました。そしてそれは、消費者が商品購入へと至るプロセスにも影響を及ぼしています。

本記事では、ユーザーが検索エンジンを利用する際の行動パターンや、そういった検索行動パターンをマーケティングに活用する方法、そしてGoogleが提供するSEOに役立つサービスを紹介します。

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ユーザーの検索行動パターンとは?

検索行動パターンとは、ユーザーが検索エンジンで調べものをする際、その前後でとる行動をパターンとして集約した概念です。

近年新たな検索行動パターンが明らかになり、それによって旧型の「認知→行動」という消費プロセスセオリーは変革を迫られています。

Googleが提唱した、新たな検索行動パターンと、消費者の新たな検索の傾向を紹介します。

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マイクロモーメント

マイクロモーメントとは、Googleが提唱した検索行動パターンの一つです。

スマートフォンなどのモバイル端末の普及により、何かを知りたい、もしくは何かを買いたいなどといった欲求が生じたとき、ユーザーはすぐに手元のデバイスで調べたり、購入したりすることができます。

欲求を認識し行動を起こすまでのタイムラグは大きくありません。行動に移す瞬間をGoogleは「マイクロモーメント」と名付けています。

マイクロモーメントをWebマーケティングに活かすには、まずユーザーがいつどこでモバイルを手にするのかを知り、マイクロモーメントが起こる状況をつかむ必要があります。

同時に、ユーザーが探している情報に容易に到達できるよう、前もって導線を整備しておくこともポイントです。

ユーザーが求める情報をより効果的に届けられるよう、こうした一連のプロセスの後には効果を測定し、PDCAサイクルを回すことも大切です。

パルス消費とバタフライ・サーキット

2019年、Googleの調査チームは、これまでの購買プロセスのセオリーを覆すパルス消費という概念を発表しました。

パルス消費モバイル端末を使用している間にユーザーの購買意欲が急に高まる現象のことで、マーケターからするとでたらめな消費行動のように見えます。特に、従来の「認知→行動」という直線的な購買プロセスでは説明がつきません。

このパルス消費を解明するために生み出されたのがバタフライ・サーキットという検索行動パターンの概念です。

これによると、ユーザーは商品についての知見を広げ、気晴らしをするような「探る」検索と、商品ごとのメリット・デメリットを比較し購買へ向かう「固める」検索を繰り返しているといいます。
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たとえば、選択肢が固まってきているにもかかわらずまた新たに選択肢を広げようとすることが挙げられます。

また、特に目的なく検索している際、そこで目にした商品を突然ためらいもなく買ってしまうなどといったことも、バタフライ・サーキットの一例です。

SNS内での検索も広がる:Google 検索との使い分け

最近は検索エンジンだけでなく、TwitterやInstagramを通じた検索も目立ってきています。ソフトウェア開発などを手がけるジャストシステムが発表した「スマートフォンでの検索に関する調査結果」によると、以下のことが明らかになりました。

世の中で話題になっている情報については、Google」(38.1%)、次いでTwitter」(29.8%)で多く検索されていました。

さらに年代別に見ていくと、20代から50代は同様の順序でしたが、10代のみ「Twitter」(58.0%)を最も多く利用しており、2位のGoogle(19.8%)に大きな差をつけました。

流行のファッション情報については、Google」(30.8%)に次いでInstagram」(13.2%)で多く検索されています。

女性に限ると、「Google」は24.4%と減少し、「Instagram」は20.8%と平均より高いことがわかりました。女性のうち2割がInstagramでファッション情報を収集していることになります。

課題に対する解決方法を検索するときは、Google」が60.9%で圧倒的でした。2位は「Twitter」で8.6%となりました。課題解決方法に関しては、SNSよりもGoogle検索が圧倒的に多く利用されていることがわかります。

これらの結果から、ユーザーは知りたい情報の種類によってSNSとGoogle検索を使い分けていることが明らかになりました。

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検索行動パターンをWebマーケティングに利用する

検索行動パターンの概念をWebマーケティングに利用することで、ユーザーへの情報伝達プロセスを改善できます。ここでは、検索の際に使用されるキーワードの検討や情報発信ツールの使い分けについて紹介します。

キーワードの検討

ユーザーが使用しているキーワードや検索語句、使われている頻度、そのキーワードで発生が見込まれる費用を把握するには、キーワード調査が効果的です。キーワード調査により以下の効果が期待できます。

  • Webサイトへのアクセスにつながっている検索語句やキーワードを特定する
  • キーワードに関連するコンテンツを充実させる
  • Webサイトへのアクセスを促進できそうな分野に絞ってコンテンツを強化する
  • キーワード単位のクリック数から費用対効果を算定する

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情報を発信するツールの使い分け

ユーザーは知りたい情報によってSNSと検索エンジンを用いた検索を使い分けているため、情報を発信する側も、届けたい情報に合ったツールを用いると効果的です。

たとえば、Twitterではキャンペーンなどリアルタイム情報を、Instagramでは商品パッケージなどビジュアルに関する情報を、Webサイトでは商品の入手方法など具体的な情報を、といった具合です。

Webマーケティングに役立つGoogleのサービス3選

日本で一番利用されている検索エンジンであるGoogleは、Webマーケティングに役立つツールを提供しています。

Webマーケティング支援などを行うアウンコンサルティングの調査によると、2020年2月時点での国内の検索エンジンのシェアは、PCでは88.2%、モバイルでは99.3%をGoogleが占めています。

このことからも、Googleの提供するデータからWebマーケティングの戦略を立てることは効果的といえるでしょう。

1. Google アナリティクス

Google アナリティクスは、Googleが提供する無料のWebアクセス解析ツールです。このツールを利用することで、Webサイトの訪問状況や、訪れたユーザーの行動パターンに関するデータが得られます。

たとえば、Webサイトの訪問者数や、訪問者がどこを経由して来たのか(検索エンジン・お気に入り登録など)、また使用デバイスが何か(スマートフォン・パソコンなど)などがわかります。

こういったWebサイトの訪問状況のほか、Google アナリティクスではより詳しいユーザーの利用状況も把握できます。

成果を上げているページとそうでないページを特定することで、Webサイトのアクセス改善につなげられます。

さらに、顧客関係のためのシステムCRMや、商品の販売情報を管理するシステム「POS」などと連携することで、より深い分析も可能です。

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2. キーワード プランナー

キーワード プランナーとは、検索キーワードの候補やそれらのキーワードでどれほどの検索数が見込めるかなどを確認できるGoogle 広告のツールです。主にWebコンテンツの作成や、広告配信の際に利用されます。

キーワード プランナーを利用することで、見込み顧客に関連性の高い広告が表示されるように調整でき、また新しいキーワードを用いて見込み顧客を見つけられます。

さらに、キーワード プランナーの情報を利用することで、特定のキーワードで検索された場合にGoogleの検索結果上部に広告が掲載される可能性を高められます。

3. Google トレンド

Google トレンドは、人気が急上昇しているキーワードや、特定のキーワードの検索回数の推移をチェックできるツールです。

データは過去7日間(リアルタイムの検索)かそれ以上の期間(「2010 年から現在まで」など)で絞り込めるほか、言語別や地域別でも把握できます。

たとえば新型コロナウイルスが拡大している期間には、日本では「緊急事態宣言」というキーワードが急上昇ワードになったといいます。

当時は緊急事態宣言の具体的な内容、生活への影響の大きさなどの情報が必要とされ、「とは」「どうなる」「なに?」という言葉とともに検索されました。地域別では、緊急事態宣言の対象となった都府県、特に神奈川県・大阪府・東京都で顕著に検索数が増加しました。

変化するユーザーの検索行動、マーケティングに活かすには

Webマーケティングを成功させるには、ユーザーの検索行動を把握することが一つの入り口となります。

モバイル端末を通した購買行動はマーケターにとって解明できない謎の一つでしたが、最近はマイクロモーメントやバタフライ・サーキットといった検索行動パターンの概念により解明が進んできています。

さらに、キーワード調査を通してユーザーの関心のあるキーワードを把握できれば、Webサイトの利用状況もわかります。

関心を引くコンテンツとそうでないコンテンツを分けることで、Webサイトの改善につなげられます。

ユーザーは求める情報によって検索ツールを使い分けています。それに合わせて企業側もツールを使い分けることにより、ユーザーの求める情報を提供できます。

GoogleではユーザーのWebサイト利用状況を確認をしたり、キーワード設定のための情報を提供するサービスがあります。そういったサービスをうまく利用することで、Webマーケティングをより効率的に行うことができるでしょう。

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<参照>

アウンコンサルティング:世界40カ国、主要検索エンジンシェア【PC、モバイル】

ジャストシステム:スマホで検索をする際に使うのは「Google」?「SNS」?

Think with Google: Mobile has changed search intent and how people get things done: New consumer behavior data

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