食べログ テイクアウトとは、「食べログ」を運営している株式会社カカクコム(以下、カカクコム)が提供しているテイクアウトに特化したテイクアウト専用サービスです。
2019年の消費税増税や新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、飲食店はテイクアウトやデリバリーといった新しい販売経路の開拓が求められています。
この記事では、食べログ テイクアウトのサービス内容やメリット、導入手順などを解説します。
飲食店が今からテイクアウトサービスを導入するには?メリットや注意点を紹介
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食べログ テイクアウトとは
「食べログ テイクアウト」とは、日本最大級のグルメサイト「食べログ」の運営会社であるカカクコムが提供を開始した新しいテイクアウト専用サービスです。
「食べログ」には80万店以上の店舗データベース(2020年9月)が登録されているだけでなく、ユーザーからの口コミが3,726万件(2020年9月)を超える豊富な情報量に特徴があります。
そんな豊富な情報量を持つカカクコムが提供する新サービスの「食べログ テイクアウト」は、注文、決済、受け渡しといったテイクアウトの一連の流れが一つのアプリ上で完結するサービスです。
最大級グルメサイトを提供する会社ならではの強みとして、このサービスでも多くの顧客へアプローチできることが期待されます。
サービス開始時には対応エリアが渋谷・恵比寿・代官山エリアのみに限定されていたものの、現在は全国の飲食店で利用可能です。
コンセプトは「アプリで注文 待たずに受け取り」
サービスの提供は2019年10月1日に消費税増税が実施され、軽減税率制度が導入された2019年11月からスタートしました。軽減税率制度の影響から、店内での飲食と比較してテイクアウトの需要が増加するという予測のもと生まれたサービスです。
「アプリで注文 待たずに受け取り」をコンセプトとし、ユーザーが店内飲食のみならずテイクアウトでも食事を楽しめるように、また手軽にテイクアウト利用ができるようにとの想いが込められています。
実際にアプリから注文を受け、来店までの間に店舗で調理をすることでユーザーが来店した際にすぐに注文した商品を渡すことが可能です。
待ち時間がなくなるほか、できたてを食べてもらうこともでき、顧客に提供するサービス全体の満足度を上げることにつながります。
食べログ テイクアウトのメリット
食べログ テイクアウトでは、事前決済制や事前予約制をとっており、業務を効率化できるほか、利用にかかる初期費用や固定費が無料であるなど、多くのメリットがあります。
メリット1. 事前決済
食べログ テイクアウトでは事前決済制を採用しています。
事前決済を導入することで、注文後のキャンセルや、調理したのに受け取りに来ず料金を収受できない「ノーショー」による損失が回避できます。
さらにサービスを経由して事前に決済を完了しているため、店舗側で専用の決済システムを導入したり、受け渡し時に店舗で会計をする必要がなく、店舗側の負担軽減に大きく貢献します。
メリット2. 事前予約
食べログ テイクアウトでの注文はすべて事前予約となります。
アプリを通じて事前に商品を予約するため、店頭での注文と比較して待ち時間が大きく削減できます。
店内の滞在時間を削減できるため、店内の混雑を避け、従業員やほかの顧客との接触を減らすことで、感染リスクを回避することにもつながります。
またユーザー側も人気店であっても並ばずその店の味を楽しめるというメリットもあります。
メリット3. 初期費用、固定費が無料
食べログ テイクアウトでは初期費用や固定費がかかりません。必要な費用は注文金額の9%の販売手数料と2.6~3%の決済手数料のみです。
掲載期間も定められていないため、気軽に始められます。
さらに、9月30日までにサービスの利用を開始すると、1か月間販売手数料が無料になるキャンペーンも実施されています。
適用条件はありますが、テイクアウト需要が高まっているだけでなく大きく手数料が削減できるため、テイクアウト事業への参入チャンスだといえます。
食べログ テイクアウトのデメリット
食べログ テイクアウトを利用するメリットは多くある一方で、利用開始前に知っておくべき注意点やデメリットも何点かあります。
メリットと注意点やデメリットをそれぞれ加味したうえで導入を検討する必要があります。
デメリット1.タブレット端末を自分で用意する必要がある
注文を確認する際に利用するタブレット端末は、カカクコム側では用意されないため店舗側で用意する必要があります。
サービス利用自体の初期費用はかかりませんが、タブレット端末を所有していない店舗であれば、タブレットの代金が初期費用としてかかるので注意が必要です。
デメリット2.自社の商品とニーズが合致するか確認が必要
カカクコムの発表では、食べログ テイクアウトでは主食系の商品で、中でも1,000円以下の商品が売れ筋となっています。
サービス利用に必要な費用は注文時にかかる手数料だけですが、店舗で提供している商品が主食系ではない場合や商品価格が1,000円を超える場合などは、導入する前にサービス利用で得られる効果について十分に検討する必要があります。
ほかにも、主食系であっても持ち帰りが困難なものや時間がたつと美味しくなくなってしまうものについてもテイクアウトの導入について再考する必要があるといえます。
デメリット3.決済手数料がかかる
注文時の決済はクレジットカードで支払われるため、販売手数料とは別に決済手数料がかかります。
手数料はVisa、Masterであれば2.6%、JCB、AMEX、Dinersであれば3%です。
食べログ テイクアウトを導入する流れ
実際にサービスを導入するにあたって、Webサイトからの申し込みが必要です。
食べログ テイクアウトの利用申し込み手順について、申し込みから利用開始までの流れに沿って紹介します。
STEP1 オンラインで申し込み
「食べログ テイクアウト」は飲食店向けの公式サイトからオンラインで申し込み可能です。
この時食べログへの店舗会員登録が終わっていない場合は新規登録が必要です。会員登録や申し込みはすべて無料でできます。
STEP2 初期設定
申し込み完了後、食べログ テイクアウト管理画面よりメニューの登録などの初期設定をします。
メニューについては店舗側で自由に決められますが、運営会社の確認の際にメニューが一部修正される可能性もあります。
STEP3 審査
初期設定後に運営会社、決済代行会社の審査が入ります。
審査はおおよそ3週間程度ですが、申し込み数の状況などによって審査期間が前後する可能性もあるので余裕を持って申し込みをする必要があります。なお、この期間も固定費はかかりません。
STEP4 掲載開始
審査を通過し、販売開始手続きが完了したら、メールにて運営会社よりサービス利用開始のお知らせが届きます。
メールが届くとサービスの利用を開始できます。店内や店頭にテイクアウトをスタートした旨を告知することでより多くの人に利用してもらえます。
メリットや注意点を踏まえ、導入の検討を
軽減税率の導入や新型コロナウイルスの影響でテイクアウトの需要は大きく増加しています。苦境に立たされている飲食店では販売経路の拡大が求められているほか、テイクアウト需要に応えるために導入を検討している店舗も少なくありません。
新しくテイクアウトを始める店舗にとって、決済方法や予約システムなどを自ら構築する負担は大きいため、「食べログ テイクアウト」などの専用サービスを活用することで効率的な導入が可能となります。
食べログ テイクアウトの導入にあたっては、固定費無料で事前決済や事前予約ができるなどのメリットもある一方で、店舗で提供している商品がサービスを利用する顧客のニーズに向いているのかなど注意しなければならないこともあります。
テイクアウトサービスを利用する際は、こういったメリットや注意点を総合的に考慮し、検討することが大切です。
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