美容師や美容室の集客に活用でき、手軽に操作できるアプリは複数存在します。
アプリは利用に基本使用料が不要なものも多く、広告掲載のようにまとまった費用を必要としません。アプリの中には、集客に関係する予約や支払いの機能を持つものもあります。
この記事では、これまで美容師や美容室がとってきた集客の方法とその問題点を整理し、効果的な集客におすすめのアプリについて紹介します。
美容室のこれまでの集客方法とその問題点
SNSやアプリでの集客がまだ主流ではなかった時、顧客は美容室を探す際に、何をもとに店舗を決めていたのでしょうか。
以下では、美容室がこれまで行ってきた、一般的な集客方法を紹介します。
関連記事
オフラインマーケティング施策とは?
オンラインマーケティング施策とは?
フリーペーパー・チラシ・広告の活用
美容室の経営者や店舗を抱えている美容師の場合、フリーペーパーやチラシ、広告を利用した集客が一般的でした。
各地域では複数のフリーペーパーが発行されています。地域に密着したフリーペーパーへの掲載は、固定客を増やすためには有効的なため、集客に使用されてきました。
駅前でのチラシの配布や住宅へのポスティングも、従来から行われている集客方法です。駅周辺に店舗を構える美容室は、駅でのチラシ配布が集客に効果があります。
住宅街に店舗がある場合は、マンションのような集合住宅や一戸建てのポストへのチラシの投函が新規顧客の獲得へつながるため、現在もさまざまな業種で活用されています。
検索結果に連動するリスティング広告や検索エンジンのトップに掲載される純広告、ポータルサイト上での広告掲載など、インターネットを活用した広告も美容室の集客方法の1つです。
関連記事
ポスティングとは
高額な広告費やクーポンによる客単価の減少が問題に
チラシやフリーペーパーによる訴求は、顧客がまず手に取ってくれるかどうか、手に取った後に情報に目を通すかどうかというハードルがあります。
インターネット上での広告掲載の場合は、目にとまる可能性は高いものの、広告出稿のための費用は高騰しています。
背景には、近年の美容室の増加により、広告会社は検索結果上位に表示するための掲載費を上げています。予算に見合わなければ、自社の広告やウェブサイトの検索結果を上位に表示することができません。
また、多くの美容室は集客のためにクーポンを活用していますが、このクーポンが客単価の減少を招いており、広告の費用対効果も問題になっています。
美容室の集客に効果的なアプリ
チラシやインターネット広告で思うような集客の成果が上がらず、複数のサービスを試してみるということも少なくありません。
美容室情報を展開するサービスのユーザー層は、サービスの特徴により様々であり、美容室や美容師の得意とする分野や目的に応じた選定が大切です。
美容室だけでなく、フリーランスの美容師の集客の効率を向上させるアプリを紹介します。
1. minimo
minimo(ミニモ)は、美容院やネイルサロン、エステ、リラクゼーションなど美容系業界に特化した予約サービスです。
ポータルサイトやアプリの掲載は店舗ごとの掲載が一般的ですが、minimoは施術スタッフごとの掲載に特化しています。
美容院が利用する場合、店舗の基本情報のほか、施術スタッフごとのカットやカラーなどの料金・メニューから作品の写真などさまざまな情報を掲載できます。
顧客は施術をお願いしたいスタッフに直接予約が可能なほか、メッセージ機能を利用してスタッフと顧客がコミュニケーションをとれるため、顧客との密な関係を築けます。
初期費用と掲載料は無料で、施術料金に沿って400円または600円(税抜)の手数料をminimoに支払うシステムです。口コミや評価も出るので、良い評価が付けば集客にもつなげられます。
そして、minimoは施術の料金を0円から設定できるため、カットモデルを格安料金で募集できます。スタッフの育成にも活用できるので、経営者にとって注目すべきアプリの1つです。
関連記事
minimo(ミニモ)で集客したい美容室が知っておきたいメリット
2. LiME
LiME(ライム)は、顧客の予約管理やカルテ管理をスマホ上で完結できるアプリです。月額利用料は基本無料で、初期投資がかかりません。
アプリではユーザーに対するメッセージのやり取りもできるので、顧客の希望時間帯や調整を直接言葉を交わしながら行えます。
レジ機能、スケジュールの共有も可能です。
顧客の写真、メモ、イラストを保存でき、リピートしてもらった際に活用できます。
3. Summon
Summon(サモン)はスマートフィンからホームページ(公式サイト)を作成できるアプリです。オンライン決済とウェブ予約の受付機能を有しています。
基本使用料は無料です。決済や予約以外に、ブログやトピックスの作成、オンラインチケットの販売、売上管理、定期課金メニューをユーザーに提供するといったことが可能になっています。
決済手数料は5.5%となっています。
4. エキテン
エキテンは、美容室をはじめ150以上の業界と月間750万人以上のユーザーが利用している、国内最大級の口コミ・ランキングサイトです。
美容院を探しているユーザーが「地域名+ジャンル」などのキーワードでGoogleやYahoo!といった検索エンジンで検索した場合、多くの場合美容室の独自サイトよりもエキテンに掲載している関連ページが上位に表示されるため、検索ユーザーへのアプローチに効果的です。
エキテンの料金プランは、有料プランと無料プランの2種類があります。
無料プランは、管理画面のアクセス解析ができ、ランキングから他店のアクセス数を調べられます。上位に掲載されている店舗のクーポン内容や掲載写真、記載している文言を調べられるため、上位店舗の掲載内容を参考にできます。
月額5,000円の有料プランは、掲載される地域が拡大するため、新規客の増大や商圏拡大が期待できます。
また、無料掲載のライバル店のページに自分のサロン情報をPR表示できるほか、ページ制作をサポートセンターが代行してくれるうえ、メール・電話でのサポートが付きます。
より戦略的な集客を行いたい経営者やフリーランスの美容師の方には、大きな力になってくれるサービスといえます。
5. Instagram
写真の投稿がメインで行われるInstagramも美容室の集客に活用できます。
「ビジネスプロフィール」と呼ばれる機能では、店舗の住所、電話番号、メールアドレスといった基本情報を載せられます。
Instagramでは、ダイレクトメッセージとコメント欄への書き込みがコミュニケーションに利用できます。ビジネスプロフィールを記載すれば、来店を検討する顧客と店舗がダイレクトにコミュニケーション可能です。
カットのイメージ写真やスタイリングの動画を掲載すれば、実際に施術した顧客のカットギャラリーとして活用できます。
もともとInstagramのアカウントを保持している美容室も、機能の使い方次第でより効果的に集客を行えるツールとして利用できるようになります。
関連記事
成功事例から学ぶInstagram集客3つのポイント
集客アプリを活用する際のポイント
集客アプリを使用するにあたり、発信する情報の内容が大切です。そして、アプリにはチラシやインターネット広告にはない機能があり、それらの機能を上手に活用することも集客に効果的です。
以下では、集客アプリを効果的に活用するためのポイントを解説します。
ユーザーのニーズを分析する
しかし、ユーザーはクーポンだけを欲しているわけではありません。クーポンをやみくもに発行するのではなく、ユーザーにとって興味や価値のある情報を発信しなければ、ユーザーも閲覧する気持ちにはならないでしょう。
求められる情報は顧客層によっても異なり、各店舗にあった情報発信が必要になります。
ユーザーがどのような情報を求めているのか、どのような情報を発信すればよいのか悩む場合は、アプリのアンケート機能や投票機能を利用し、ニーズを把握する方法があります。
ユーザーの生の意見を吸い上げ、ユーザー一人ひとりの属性を知れる点はアプリを活用するメリットといえます。
プッシュ機能を使い定期的に情報発信をする
プッシュ機能は、店舗が発信した情報をスマートフォンの画面上に表示させる機能のことです。アプリを開かずに見られるため、急な営業スケジュールの変更や期間限定の商品、セール終了のお知らせ、お得なキャンペーンなどの通知に効果的です。
プッシュ機能は顧客側にもメリットがあります。美容室の場合は、前回の来店から時間が経過し、カットやカラーが必要になるタイミングで予約を促す通知を送れます。
このようなプッシュ通知が届くと、顧客側もつい忘れてしまうな内容を確認できるため、予約忘れ防止にもなります。
プッシュ機能は店舗の宣伝や必要な情報を定期的に顧客に発信することができ、顧客離れを防ぐことにも効果があります。
アプリを活用し費用対効果の高い集客を
アプリを活用した集客は、チラシの作成や配布、インターネット上の広告に比べ低価格な点に魅力があります。
アプリを通して効果的に集客するためには、周辺の美容室やライバル店、アプリ内で上位表示される店舗の掲載情報にも目を光らせることが大切です。
そして、手軽に利用できるサービスが多い反面、どのサービスを利用するかを決めるには、ターゲットになる顧客層の見極めが必要となります。
自身の店舗にあったアプリを活用し、顧客に適切なタイミングで有益な情報を送れるようになれば、費用対効果の高い集客が可能となるでしょう。
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
※『口コミアカデミー 』にご登録いただくと、レポートの全容を無料でご確認いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】