PayPay、シェア率55%で「Pay戦争」一人勝ちに:LINE統合で60%シェアのモンスター決済サービスへ

PayPayは2018年12月に実施された「100億円あげちゃうキャンペーン」を転機とし、一気に市民権を得たコード決済サービスです。

この度、そのPayPayを擁するZホールディングス(ZHD)とLINEの経営統合に関して公正取引委員会が公表した資料によれば、コード決済事業市場にて、PayPayのシェア率が55%と判明しました。

今回は、昨今のコード決済事業の市場シェアの動向をふまえ、PayPayの一人勝ちとなっている背景や今後予測される現金決済の需要について解説します。

PayPay、シェア率55%で「Pay戦争」一人勝ち

コード決済事業市場シェア
▲[【表2】コード決済事業市場シェア(利用金額ベース)]:公正取引委員会の審査結果より

公正取引委員会が2020年8月4日に発表した審査結果によると、コード決済事業の市場シェアについて、PayPayが2020年1月時点でシェア率55%と、圧倒的な強さを見せていることが明らかになりました。

LINEとの統合をふまえ両社を合わせたシェア率をみてみると、合計で60%にも上ります。

熾烈な「Pay戦争」

日本のQRコードなどのコードを利用した決済方式の広まりは、2014年12月にLINE Payがサービスを開始したことに端を発します。LINE Payは、世間に浸透しているLINEアプリのなかに展開することで、利便性の高さから着実にシェアを伸ばしてきました。

その後、2015年にOrigami Payが参入し、2018年10月にはPayPayが登場するなど、さまざまなコード決済サービスが乱立することで、いわゆる「Pay戦争」が勃発しました。

転換期は2018年の「100億円あげちゃうキャンペーン」

「Pay戦争」が加速しはじめるにあたり、転換期となったのは2018年、PayPayが仕掛けた「100億円あげちゃうキャンペーン」です。

「100億円」と「3つの0円」のインパクト

本キャンペーンは、PayPayで決済するだけで利用金額の20%分のポイントが全員に、さらに当選すれば全額キャッシュバックし、総額「100億円」分ポイント還元をするというもので、その規模感やお得さから大きな反響がありました。

同時に、店舗には初期費用0円、手数料0円、入金費用0円という「3つの0円」を打ち出し、さらに、翌日入金という異例のキャッシュフローの良さもあいまって、消費者側と店舗側のシェアを大きく進展させました。

というのも、クレジットカード決済では、導入時にカード会社での手続きなどが必要となり初期費用がかかる場合があるほか、運用時には決済手数料の発生などから一定のコストが見込まれ、また売上がたったタイミングと入金のタイミングにラグがあります。

クレジットカード決済のこのようなデメリットもふまえ、コード決済の高い利便性が、一般の飲食店や小売店の重い腰を動かし導入を後押ししているといえるでしょう。

さらに政府の「キャッシュレス・ポイント還元事業」で加速

各決済手段の利用割合の推移
▲[【表4】各決済手段の利用割合の推移(利用金額ベース)]

政府は2019年10月1日の消費税率引き上げに伴い、中小事業者におけるキャッシュレス決済を使用したポイント還元を支援する取り組みとして、「キャッシュレス・消費者還元事業」を発足させました。

キャッシュレス対応から事業者の生産性を向上させるとともに、消費者の利便性向上も目指す狙いで、2020年6月30日までの9か月間にわたり実施されました。

公正取引委員会の調査資料によると、2020年1月の各決済手段の利用者の割合は、2019年4月期と比べて最も伸び率が高いのが、コード決済サービス(+5.54%)です。

PayPayのシェア率増加には、キャッシュレス・消費者還元事業による、事業者のコード決済サービスの導入促進に伴った消費者の利用増加も1つの要因として考えられるでしょう。

「現金だけ」では市場の60%を失う可能性

公正取引委員会の調査資料では、現金を決済手段として利用する比率がマイナス11.06%と、減少の一途を辿っており、今後は40%を割ることも考えられます。

消費者はすでに現金以外の決済手段を求めており、そのなかでも特にコード決済サービスの需要は高まっているといえます。

現金決済のみの対応では、今後市場の60%を失う可能性も否定できません。

まだコード決済サービスを導入していない事業者は、急速に高まるコード決済サービスへの顧客ニーズに応えるためにも、早急に対応することが求められるでしょう。

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口コミラボ編集部

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