鉄道博物館の集客方法とは?埼玉の鉄道博物館が入場者数1,000万人を達成したワケ

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多くの博物館がある中で鉄道博物館は大人から子供まで楽しめますが、少子高齢化やゲームやアニメなど様々な娯楽の発展で集客が難しくなっています。

しかし埼玉県大宮にある鉄道博物館は、2018年5月26日に入館者数が1,000万人を達成しました。

開館から約10年、ここまで多くの人々が訪れる秘訣とはなんなのか、埼玉県にある鉄道博物館を例に、鉄道博物館の集客成功の理由と抱える課題について紹介します。

入場者数1,000万人到達した人気の理由

埼玉県にある鉄道博物館はなぜ10年ほどで入館者数1,000万人を達成したのか、人気の理由について解説します。

日本最大級の鉄道ジオラマ

鉄道博物館一番の見所は日本最大級の鉄道ジオラマです。2017年7月の全面的なリニューアルで、観客とジオラマの間の仕切りガラスが取り除かれました。このリニューアルで、風景や鉄道がより間近に見られるようになったことがこの魅力です。

日本の鉄道の特徴である新幹線に代表される「高速輸送」と首都圏に代表される「高密度で正確な輸送」がジオラマによって忠実に再現されています。

様々な種類の運転シミュレーター

鉄道博物館の仕事ステーションでは鉄道を見るだけではなく実際にシミュレーターを使って運転の体験ができます。E233系電車や山手線などの、鉄道車両の擬似運転体験で本物に近い体験ができます。

他にも、ディスプレイ付簡易運転台を使い、講師のアドバイスを受けながら一緒に運転体験ができる有料のシミュレーターもあります。これは実際にプロの運転士の養成訓練のために作られているため、より実務に近い本格的な運転士体験ができます。

小さな子供も遊べるキッズプラザ

鉄道博物館は大人向けの本格的なものだけではなく、小さな子供でも遊べるキッズプラザがあります。

容器や具を自分好みに選んでオリジナル駅弁を作って遊べる「おままごとえきべん」や自由に絵を描ける「おえかきゾーン」、鉄道模型の玩具プラレールで遊べる「プラレールゾーン」、「乳幼児ゾーン」など小さい子供が鉄道に触れながら遊べる場所を提供しています。

キッズプラザ内にはキッズカフェがあり、親御さんたちは子供が遊んでいるところを見守りながら、安心してくつろぐことができます。

博物館で行われている集客施策

鉄道博物館が人気である理由は館内の設備、展示物への魅力であることがわかりました。

では他の方法で集客対策を行う場合、どのような方法が効果的なのが解説します。

Webの活用

休日に博物館に行こうと思っている人や博物館、美術館巡りが趣味の人が参考にするのが情報サイトです。そのためホームページなどに博物館の最新情報を掲載すると良いでしょう。

また広告や情報サイトで見かけた人が公式サイトを訪れることもあるので、公式サイトのデザインの見直しや独自コンテンツの配信をすることで、読者を魅了できます。

さらに、拡大しているインバウンド市場への対策としては、公式サイトの多言語化対応が重要となってきます。

スマホアプリ

チケット販売にスマホアプリを活用することで、手軽さをアピールすることができ、アプリからの集客が望めます。さらにアプリに入場料を割引するクーポンの提供をすることで、クーポン配布を効果的に行うことができます。

クーポンの配布は軽い関心を持っている客層の来館促進に効果的です。

興味を持ってもらう工夫

博物館の前を通りかかった人にも興味を持ってもらうために、看板やポスター、人を呼び込むイベントを出入り口付近で行うなどの工夫ができます。

他にも営業時間を長くする、または早朝や遅い時間にも来館できるようにするなど工夫することで、利便性を求めることも有効です。

鉄道博物館同様に集客に苦戦する美術館では、例えば金沢21世紀美術館は場所を市役所と繁華街の隣にし、営業時間を22時まで年中無休にすることで利便性を高め、集客に成功しました。

さらに美術館外にアートを感じられるものを設置することで、利用者はアートを身近に感じることができます。金沢21世紀美術館にある「スイミング・プール」という作品はSNS映えすることから若い世代にも非常に人気です。

鉄道博物館が抱える課題

人気のある大宮の鉄道博物館ですが、成功している部分がある反面、いくつかの課題を抱えています。この問題は鉄道博物館に限らず多くの美術館や博物館に当てはまると言えるでしょう。

展示物の説明をできない学芸員

博物館はもともと学びの場所であるはずが、学べないという利用者の声がでています。鉄道博物館にその分野について詳しい専門家がいるとは言えないことが理由の一つです。

それには鉄道に関して深く学ぶ「鉄道学」という学問が存在するわけではなく、独学するか、個人の趣味の範囲で学んだ知識を持つ人材しかいないという背景があります。

さらに科学技術を展示解説する場合において、考古学や歴史学と違い理工系科目に通じている専門の解説者が存在しないことが課題でもあります。

シミュレーターがゲーム扱い

本来シミュレーターは運転士のための訓練装置であり、利用者に体験を通して運転士の普段の仕事の様子を理解してもらうものです。しかし運転シミュレーターをゲームと勘違いし、ただの遊びとしか認識していない人がいるのが現状です。

本来シュミレーターは、鉄道の運転士の仕事がどういったものかを理解するために設置されています。やってただ楽しいではなく、博物館本来の目的である楽しみながら理解を深め鉄道業界の魅力を知ってもらえるように工夫が必要です。

改善策として、現実の勤務環境を理解してもらえるようなリアルな体験展示やイベントなどを企画すると良いでしょう。

ただの展示になってしまっている

展示物がただの展示物となって、利用者が背景や歴史の説明に目を向けないという課題もあります。貴重なモノの保管庫としての役割も持っていますが、博物館は学びの場であるべきで、ただモノを保管し歴史や背景を説明しないのでは収蔵庫と変わりません。

そこで博物館に求められることは、国家資格の学芸員にその収蔵物に対する保存も含めた知識を使って、博物館の本来持つ「教育」を実現してもらうことです。

成功した場所から学んで集客を成功へ

鉄道博物館の中でも、集客に成功している埼玉県の鉄道博物館では、鉄道ジオラマや様々な運転シュミレーター、小さな子供も遊べるキッズプラザを展開することで、集客に成功しています。

効率的に集客をするためには、Webやスマホアプリの活用が良いでしょう。また博物館と同じように、集客が難しい美術館では、営業時間を工夫したり館外にアートを感じられるコンテンツを設置するなど工夫がされています。

日本の博物館・美術館がただの収蔵庫となり、本来の目的である「教育」という役目が果たされていないという課題を抱える中で、金沢21世紀美術館は独自のコンセプトを持ち、利用者を魅了し「ここでしか体験できないこと」を提供しています。

鉄道博物館でも鉄道業界の魅力を伝え、理解を深めるよう工夫すると共にニーズにあったPRをすることで集客につなげられるでしょう。

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    口コミラボ編集部

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