口コミで新規顧客を集めたい一方で、口コミサイトに登録してもなかなか口コミが集まらないことがあります。
ここでは、そんな事態から脱却するために有効な、口コミサイトや集客ツールでのインセンティブを用いた口コミ収集法を紹介します。
なぜ口コミが集まらない?
口コミサイトに登録したのに投稿が集まらない場合、その理由は大きく分けて2つあります。
口コミを投稿するメリットを感じない
口コミを投稿するには、少なからず手間がかかります。
そのため、時間がなく面倒に感じたり、手間をかけるほどのメリットがないと感じたりすると、口コミはなかなか投稿してもらえません。
一方、口コミを投稿する人には「人に認められたい」「自分をよく見せたい」という心理があります。
心理学者のマズローが提唱した欲求段階説では、この心理を「尊敬・評価の欲求」と定義しています。
つまり、「自分が発信する情報には価値がある」「価値のある情報を届けたい」という心理が口コミに影響を与えています。
良くも悪くも普通
口コミを投稿しないもうひとつの理由としては、その商品やサービスに対して特別な感情を抱いていないということが挙げられます。
もし商品やサービスが良かったり悪かったりすれば、ほかの消費者にも感想を伝えたいという心理が働きます。
ポジティブな経験をした消費者は良質な商品やサービスをより多くの人に伝えて、自分が発信する情報に価値を持たせたいと考えます。
また、自分の口コミがその事業者の成功につながる可能性もあるため、自分の影響力を行使したいという心理も作用します。
一方でネガティブな経験をした場合、商品やサービスに対して否定的な投稿をする可能性が高まります。
なぜなら、批批判的な口コミはこれから購入や利用をする人に対しての警告になるうえ、店舗への抗議にもなるためです。
口コミを集めるには
口コミを集めていくためには、消費者に対して店舗から何かしらの行動を起こしていかなければなりません。
ここからは、事業者にて実施できる口コミを集めるのに有効ないくつかの施策をご紹介します。
インセンティブを用意する
まず行うべきは、口コミ投稿に対するインセンティブ(報酬)の用意です。
インセンティブを用意する際に注意したいのが、インセンティブだけを目的に闇雲に投稿する人が現れないようにすることです。
実際に来店する顧客だけが興味を持ちそうな、店舗や商品、サービスにちなんだインセンティブを用意できると良いでしょう。
なお、Google マイビジネスをはじめとするいくつかのプラットフォームでは、インセンティブを用いた口コミの収集を禁止したり制限を設けている場合があります。
インセンティブを実施する前には必ずプラットフォームの利用規約を確認し、インセンティブが規約に違反しないことを確認した上で実施しましょう。
満足してもらった人に口コミをお願いする
商品やサービスに満足した顧客は自分の経験を多くの人に伝えたいという心理になり、口コミに協力してくれる可能性が高まります。
顧客の満足度が高いほどクオリティが高くオリジナリティのある口コミを投稿する傾向も高まるため、会計の際などに直接口コミの投稿を依頼するとより効果的です。
同時に、予約プラットフォームや店舗アプリのメッセージ機能も活用するとよいでしょう。
やってはいけないこと
口コミは確かに集客において重要ではありますが、投稿を集めることが目的となり店舗のイメージに悪影響を及ぼす方法は好ましくありません。
口コミプラットフォームなどでサクラによる投稿や自作自演が発覚した場合、投稿された口コミ全体に対する信頼性も失われます。
このような行為は店舗のイメージやブランドに対する信頼を大きく損なう可能性があり、その回復には膨大な時間がかかります。
会計の際に顧客に口コミの投稿を依頼することは有効な手段のひとつではありますが、無理やり投稿を依頼した場合、顧客は面倒に感じてしまいます。
そのため、その場しのぎで適当に書いてしまうことも多く、結果として質の高い口コミを集めることは難しくなってしまいます。
口コミを集めただけで終わりにしない!活用法は?
口コミを集めることは最終的な目的ではありません。本当に大切なことは、集めた口コミをどのように活用して集客につなげていくかです。
口コミを書いてもらったら返信
口コミを書いてもらったら、顧客が口コミの執筆にかけてくれた時間と手間、そして商品やサービスを購入してくれたことに感謝を伝えることが大事です。
このような行為は顧客に好印象を与えるきっかけとなり、今後のリピートや集客にもつながります。
また、顧客からの評価やレビューは継続的に管理していく必要があります。
なぜなら、インターネットの普及につれてオンラインでの口コミの影響力が強くなっているためです。
口コミサイトに限らず、SNSなどで自店舗の商品やサービスが話題になっていれば、積極的にモニタリングをしましょう。
悪い口コミにも真摯に対応
ネガティブな口コミが投稿された場合の対応には、特に注意が必要です。
今日、多くのユーザーが口コミを参考に訪れる店舗を決めています。
そのため、悪い口コミへの返信内容によっては利用したくないと感じる可能性も出てきます。
悪い口コミに対しても決して感情的にならず冷静に返信し、真摯に対応していることを示しましょう。
しかし、明らかに口コミの内容に悪意がある場合や事実と異なる場合には、口コミの投稿そのものを削除することも検討するべきです。
どのような投稿でも丁寧で誠実な返信をすることで店舗の魅力は大きく向上し、集客につながります。
口コミを集めたあとは活用すべき
口コミは集客力向上に欠かせないものです。投稿を集めるには顧客がどのような心理なのかを把握し、効果的な施策を行うことが求められます。
たとえばインセンティブを用意したり、顧客に直接声を掛けるなどの施策を通じて、口コミを集めることが必要です。
しかし、口コミを集めることが目的になってしまうのは本末転倒です。
内容のネガティブ、ポジティブに関わらず口コミに対して丁寧、誠実かつ真摯に対応することで店舗のイメージアップにもつながります。
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